2010年6月、Intelから倍率可変の新CPU「Kシリーズ」が登場した。冷却能力の優れたCPUクーラーを使えば、動作周波数を高めて性能アップを楽しめる。そこで、一体型の水冷クーラーを組み合わせて、手軽にオーバークロックできるマシンを作った。

Elite 430 Blackは、左側面のサイドパネルに透明のアクリル板を使用している。そのため、Vantage A.L.C.の液晶ディスプレイをすぐに確認できる。
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CPUの多くは、動作周波数の倍率を定格以上に上げられない。しかし、IntelのKシリーズなら、動作周波数の倍率が変更できて、オーバークロックしやすい。KシリーズはCore i7-875Kと同i5-655Kの2モデルがある。今回は4コアでより高性能なCore i7-875Kを使った。

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CPUをオーバークロックするなら、冷却能力の優れたCPUクーラーが欠かせない。水冷クーラーの「Vantage A.L.C.」は、従来品「ECO A.L.C.」に比べ性能を強化した上位モデル。水冷ヘッドに小型の液晶ディスプレイを備え、温度やファンとポンプの回転数が確認できる。

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一体型の水冷クーラーを使う場合、PCケース選びも重要なポイントとなる。サイズやレイアウトが合わないと、せっかく購入しても使えないからだ。「Elite 430 Black」は背面に12cm角ファンを取り付け可能。干渉せずにVantage A.L.C.のラジエーターを固定できて、チューブも無理なく取り回せる。

CPUやマザーボードがハイスペックで比較的高価なため、HDDや光学式ドライブは安価な製品を選んだ。電源ユニット付きPCケースやエントリークラスのグラフィックスボードを選べば、さらに予算は抑えられる。

自作のポイント

Core i7-875Kを水冷クーラーで冷やす

 KシリーズのCore i7-875Kは、動作周波数の倍率を変えられるのが最大の特徴だ。多くのCPUは倍率を変更できず、オーバークロックにはベースクロックを上げる必要がある。ただ、ベースクロックはCPUの動作周波数だけでなく、メモリークロックなどのベースにもなっている。そのため、ベースクロックを上げるとほかのパーツもオーバークロック状態となり、CPU以外のパーツが原因でPCが起動しなくなる場合がある。その点、倍率を変更できるKシリーズはほかのパーツに負荷がかかりにくい。

 CPUをオーバークロックして安定動作させるには、冷却も重要だ。そこで、CPUクーラーには水冷のVantage A.L.C.を選んだ。12cm角ファンを搭載した巨大なラジエーターにCPUの熱を運び、放熱する仕組みだ。従来モデルのECO A.L.C.よりポンプの送出能力を強化した。水冷ヘッドには小型の液晶ディスプレイを搭載。スイッチで「Quiet」「Performance」「Extreme」といった動作モードを選べるので、CPU温度に余裕がある場合は静音化を図る設定も可能だ。

■CPUクーラー 1万5000円
Vantage A.L.C.
CoolITSystems (問)アスク
対応CPUソケット:LGA775/1156/1366、Socket AM2/AM2+/AM3
ポンプと水冷ヘッド、ラジエーター、チューブが結線済みで、一般的な空冷式のクーラーと、取り付けの手間がほとんど変わらない点が魅力。もちろん、冷却水も充てんされ、補充の必要はない。
■CPU 3万2000円
Core i7-875K(2.93GHz)
Intel (問)インテル
KシリーズにはCPUクーラーが付属しないため、市販のクーラーを購入する必要がある。
Core i7-875Kのパッケージには、倍率のロックを解除していることを示す「UNLOCKED」の文字が大きくプリントされている。

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