デジタルカメラの新製品が相次いで登場している。低価格なコンパクト機から、性能や画質を追求した一眼レフまで、種類は実に豊富(図1)。製品選びは一段と難しくなってきている。本当に欲しい機種を選び出すには、きちんとトレンドを押さえることが肝要だ。

●デジタルカメラのジャンル分けチャート
図1 デジタルカメラを大きさと価格で分類した。この春はサイズや値段を抑えながらズーム性能を高めた「スリム10倍/20倍ズーム」と、ズーム性能が突出する「高倍率ズーム」が注目だ
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 最新デジタルカメラのトレンドが、レンズのズーム倍率の向上と本体の小型軽量化だ。これまで売れ筋だった低価格コンパクトモデルのズーム倍率は、4~5倍程度が標準となっていた。それを上回るズーム倍率の製品はレンズユニットが大きくなり、本体サイズや重さのアップにつながっていたためだ。

 しかし、技術改良によりレンズの薄型化や高屈折率化が急速に進み、小型でもズーム倍率の高いレンズユニットが登場。従来の4~5倍ズームの製品とほとんど変わらない本体サイズながら、10倍前後のズームレンズを搭載した「スリム10倍ズーム機」が増えた(図2)。手のひらサイズの小さなデジカメでも、遠くの被写体を大きく引き寄せた迫力のある写真が撮影できる。ズーム倍率が高まると、背景のぼけの描写が大きくなり、被写体を引き立たせて撮れるメリットもある(図3)。

図2 5倍ズームの「Cyber-shot DSC-WX7」(左、2011年2月発売)と、20倍ズームの最新モデル「同 DSC-WX300」(右)を比較。ズーム性能の違いと比べ、本体サイズはそれほど差がない
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図3 ズーム倍率が高くなると背景のぼけも大きくなり、被写体が浮かび上がる

 価格は従来の低価格コンパクトと同等の水準を維持。このため、人気や売れ筋がこちらに移行している。買い替えや買い増しの用途でも、既に使っているデジタルカメラと比べてズーム性能の差が実感でき、「新しいデジタルカメラを買った」という満足感が得られる。

 高倍率化は10倍にとどまらない。本体サイズはやや大きくなるが、20倍前後のズームレンズを搭載した「スリム20倍ズーム機」や、1000mmを超える圧倒的な超望遠撮影ができる「高倍率ズーム機」の品数が増えている。こうしたカメラでは、スマートフォンのカメラ機能では不可能な高画質の望遠撮影ができる。

 さらに、ミラーレス一眼やデジタル一眼レフも小型化の傾向が目立つ。ボディーやレンズがさらに小さく軽くなり、扱いやすさの工夫や改良も進んだことで、より広い層に薦められる存在となった。

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