Windows Phone入門コラム「これから始めるWindows Phone」も、4回目となりました。前回は、「ソーシャルフォンとしての魅力」を紹介させていただきました。気持ちよく人とつながることのできるWindows Phoneにとって、次に重要になるのは、人とコミュニケーションを取るために重要な要素を占める「文字入力」です。そこで今回は、Windows Phoneの入力方法をご紹介します。

 ハードウエアキーボードを搭載していないスマートフォンでは、画面上に現れるソフトウエアキーボードで文字を入力します。ソフトウエアキーボードの良い点は、画面サイズ内に収まる形であれば、さまざまな形式のキーボードを利用可能で、複数のソフトウエアキーボードを切り替えて入力できることです。

 日本語入力のソフトウエアキーボードとしてスタンダードなのが、携帯電話スタイルの「テンキー」でしょう。キー数が少ないため、ひとつひとつのキーの面積が大きくなり、片手で入力しやすいという特徴があります。片手で端末を持って、同じ手の親指で入力するには、この「テンキー」がベストなキーボードだと言えます。

 「テンキー」の入力方法は、通常の携帯電話と同じく、「『あ』を3回タッチして『う』を出す」という「マルチタップ」入力が標準的です。「あ」「か」「さ」「た」「な」と並ぶキーを何度もタッチしながら入力する方法は、非常に容易に日本語入力が可能です。

 この「テンキー」の使い勝手を大幅に変更したのが、iPhoneにて搭載されている「フリック」です。「『あ』をタッチしたまま、上下左右にポップアップする『い』『う』『え』『お』に指をスライド」して入力するスタイルです。この「フリック」により、「テンキー」における文字入力におけるタッチ回数が大幅に減り、効率的に入力できるようになりました。

 さらに、Windows Phoneでは、この「フリック」をさらに進化させた「カーブフリック」という入力方法が搭載されています。フリックの方向を4方向から8方向に拡張して、濁音、半濁音などを1度のフリックで入力してしまうシステムです。例えば、「ぎ」を入力する場合は、「か」を左にフリックして「き」を選択すると、濁音選択ボタンが「き」の左上にポップアップしますので、左上に続けてフリックします。動きとしては、左上にカーブを描くようにフリックすることで「ぎ」が入力できる仕組みです。

 日本語入力における濁点の利用率は20%ほどという調査を日本マイクロソフトが発表しています。つまり、濁点入力のために2回フリックしていた動作が1回で終わるので、作業が効率的になります。

 この「カーブフリック」は、日本マイクロソフトのチームが開発を担当したそうです。各指のカーブ動作の違いがあるため、細かい調整を行い、快適に入力できるシステムを構築したとのこと。

図1 「テンキー」における「カーブフリック」の例。濁点などのある平仮名の場合は斜め方向にボタンが増えます
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 「テンキー」において、入力モードを「平仮名」「英字」「顔文字」「記号」など切り替えることができます。

図2 「テンキー」の「英字」モード
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図3 「テンキー」の「顔文字」モード
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 ソフトウエアキーボード「テンキー」以外でニーズが高いのは、パソコンのキーボードスタイルの「QWERTY」です。「QWERTY」キーボードでは、英語入力だけでなく日本語のローマ字入力が可能になっています。パソコンを多用するユーザーや、英語入力が主なユーザーは、この「QWERTY」の方が使い勝手が良いかもしれません。

図4 「QWERTY」。右下ボタンの「日」において、日本語モードに変更します
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 日本語入力システムも重要ですが、さらに重要なのが日本語変換システムです。AndroidではAndroid Marketに豊富な種類の日本語変換システムが提供されていますが、Windows Phoneでは、Marketplaceにて日本語変換システムまだは提供されておらず、内蔵されている日本語変換システムが使えるだけです。しかし、この内蔵されている日本語変換システムは、快適な「日本語予測入力」システムとなっています。「先行予測入力」「次単語予測」「予測辞書」「入力履歴」という複数の予測機能を搭載しており、次の入力単語を予測して文字入力数を少なくできるようになっています。

図5 「日本語予測入力」により少ないタッチで入力することが可能です
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 効率的に入力する上で、「コピー・アンド・ペースト」機能も重要です。Windows Phoneでコピー・アンド・ペーストする場合、文字の上をタップすることで選択モードとなり、選択範囲を拡大縮小して、ポップアップするアイコンでコピー・アンド・ペーストを実行します。

図6 「コピー・アンド・ペースト」機能
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 このように、ハードウエアキーボードの搭載していないWindows Phoneにおいて、ソフトウエアキーボードのみで、日本語入力が快適にできるように工夫されています。iPhoneの「フリック」にて高速に入力できるユーザーは、Windows Phoneの「カーブフリック」でさらに高速に入力できるでしょう。

 次回は、Windows Phoneに内蔵されているWebブラウザー機能をご紹介します。