撮影:小林 伸 モデル:井上 貴美

 手のひらにも乗るコンパクトなボディーでありながら、デジタル一眼レフに迫る画質を実現。レンズを交換することで、多彩な表現も楽しめる──そんなデジタルカメラが増えてきた。「マイクロ一眼」や「ミラーレス一眼」とも呼ばれるコンパクトな一眼だ。

 なぜこの分野のデジカメが誕生したのか。各メーカーの担当者は「ホームページやブログなど、自分で撮った写真を公開する場が増え、きれいな写真を撮りたいと思う人が増えたから」と口をそろえる。近年は、デジカメの性能が上がり、コンパクト機でもかなりきれいな写真を撮れるようになってきた。とはいえ、写真の表現力ではデジタル一眼レフに及ばない。一方で、一眼レフは日常、持ち歩いて使うには大きくて重いのが難点だ。「一眼レフは値段が高い」「操作が難しそう」と思っている人もいる。そこで、よりコンパクトに、誰もが使いやすくしたのがコンパクト一眼というわけだ。

 当初、「マイクロフォーサーズ」という規格をオリンパスイメージングとパナソニックが策定し、製品を相次いで投入した。その後、ソニーやリコーが独自の方式でこの分野に参入。市場を盛り上げている。

いいとこ取りの新ジャンル

 コンパクト一眼の画質がコンパクト機より良いのは撮像素子のサイズによるところが大きい。デジカメの場合、解像度は同じでも素子の大きさはカメラによって違う。マイクロフォーサーズの撮像素子は、低価格一眼レフに使われるAPS-Cサイズよりは小さいが、コンパクト機と比べると9倍程度(図1)。単位画素当たりの受光面積が大きくなり、撮像素子の受光感度が良くなる(ダイナミックレンジの差が大きい)。特に高感度時の画質への影響は大きい。

【撮像素子のサイズ比較】
図1 一般的なコンパクト機、低価格一眼レフと撮像素子の大きさを比べた。コンパクト一眼の撮像素子は一眼レフよりは小さいが、コンパクト機と比べると約9倍の大きさ。なお、撮像素子の寸法は機種によって異なる場合がある

 また、被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)にも違いが出る。同じ絞りで撮影しても、撮像面が大きいと被写界深度は浅くなる。コンパクト機よりも背景をぼかした画像が撮れる。

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