インクジェット複合機の新製品が、主要メーカーから相次いで登場した。最大のポイントは、使い勝手の改良。ユーザーインタフェースの改良で操作性が向上したほか、いつでもどこでもつながる無線LAN機能を搭載したモデルも増えた。

 デザイン面では、キヤノンとセイコーエプソンが売れ筋モデルで2 種類の本体色を用意したのが目を引く。一方で、画質や速度といった印刷の基本性能は、旧モデルとほとんど変わらないマイナーチェンジにとどまっている。

●今回の新モデルのトレンド
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光るボタンが操作をガイド

 ユーザーインタフェースについては、各社とも売れ筋モデルを含む中上位機種にタッチパネルを採用。物理的なボタンは電源ボタンだけで、後は状況に応じてタッチパネルにボタンを表示するようにした。選択できるボタンだけが表示されるためとても分かりやすい。

 無線LANは、IEEE 802.11のbとgに加えて、より高速なnに対応。自動設定方式である「AOSS」や「WPS」などへの対応を増やすなど、接続設定の簡素化にも努めている。エプソンは、普段パソコンを無線LAN で接続している場合に、そのパソコンと対応プリンターをUSBで接続すれば、パソコンの無線設定情報を引き出してほぼ全自動でプリンターの無線設定をする仕組みを取り入れた。

 各種の携帯機器への対応も進む。iPadやiPhone に加え、多くはAndroid ケータイにも対応する。また、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、個々のプリンターに割り当てたアドレスにメールを送るだけで、メール本文や添付ファイルを印刷できる機能を搭載した。この方法で携帯機器からも印刷できる。

 そのほか、エプソンは近接無線伝送技術の「TransferJet」を採用した。対応するデジタルカメラならワイヤレスで写真データを伝送して印刷できる。また、ファクシミリやコードレス子機を搭載する多機能複合機を展開するブラザー工業は、新たに無線ファクス機能を搭載。電話回線を子機側につないでおけば、複合機本体をどこに置いてもファクスが使えるようにした。

 Web 画面から必要な部分だけを集めて印刷するといった便利な付属ソフトも、機能強化が進んでいる。

●タッチパネルを利用した新しいユーザーインタフェースを採用
キヤノン「PIXUS MG6130」の「インテリジェントタッチシステム」。電源投入後の状態で(左)、液晶左端の「コピー」の下に表示された白いボタンに触れると、枚数指定やスタートなどのボタンが表示される(右)
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セイコーエプソン「EP-803A」の「カンタンLEDナビ」。電源投入後の状態で(左)、左のホームボタンか矢印ボタンに触れて液晶で「コピー」を選び「OK」に触れると、やはり枚数指定やスタートのボタンが表示される(右)
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付属ソフトはさらに便利に

 キヤノンは、必要なソフトを素早く起動できる常駐型のメニューソフトを添付したほか、同社製デジタル一眼レフカメラのフルHD 動画から静止画を切り出して印刷できるようにした。専用の画質補正機能と併せて提供する。エプソンはブログ印刷機能を搭載。ウィザード形式で写真と本文をバランス良く印刷できる。

 Webコンテンツとの連携機能に力を入れるのは、日本HPとキヤノン。前者は、対応サイトからスーパーの値引きクーポンなどを直接印刷できる。後者は、印刷ソフトから専用サイトの画像素材を直接利用できるようにしている。

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