最近のマザーボードは「HD Audio」(以下HDA)に準拠している。HDAでは、最大で96kHz/32ビット、7.1チャンネルの再生が可能という、非常に性能の高い機能が定められている(現在の製品では96kHz/24ビットまでの対応が主流のようだ)。現在のマザーボードでは、サウンドチップとコンバーターが一体化したコーデックチップがその役割を担っている。

 ただし、マザーボード上は電気的ノイズと磁気的ノイズが入り乱れており、場合によってはそのままノイズが出力されたり、逆にノイズと共に必要な音まで削られてしまい、サウンドの再生能力を生かしきれていないこともある。今回は各種のマザーボードがどのようなサウンドを出力するのか、その特性を調べてみた。

 オーディオ機器の出力特性を調べる1つの方法として、周波数特性の検出がある。高音から低音まで均一な音量を入力/再生させて、その強弱を計る。このテストをマザーボードのサウンド機能で実施してみた。理想的な周波数特性は音程による強弱が無く、一直線に真横に伸びる測定結果が出ることだ。

 ただ、このテストでは分からないことも多い。例えば響きの豊かさ。楽器音など、一つの音に含まれる「倍音成分」がどこまで再生されているか。例えばピアノの場合、「ド」の音にはその上の「ミ」や「ソ」などの音が微弱に含まれており、その音を倍音と呼ぶ。倍音が多いほど楽器音は豊かになると言われている。あるいは「分離の良さ」。複数の音が同時に鳴った時、それぞれの音が聞き分けられるか。音の立ち上がりが早いほど、一つ一つの音が聞き分けやすくなる。いずれも重要な特性だが、これらは周波数特性で調べることはできない。今回のテストは、あくまでもマザーボードのサウンド機能の1つの側面を切り出したもの、ととらえていただきたい。

 テストに使用した機材は以下の通りだ。

  • 【CPU】Core 2 Duo E6300(1.86GHz)
  • 【メモリー】DDR2-800 1GB×2、DDR3-1600 2GB×2
  • 【HDD】Barracuda 7200.11 500GB(Seagate Technology)
  • 【グラフィックスボード】GeForce 7300 GS搭載ボード、ファンレス
  • 【電源ユニット】TruePower Trio 650(Antec、定格出力650W)
  • 【OS】Windows XP Professional Service Pack 3 32ビット日本語版