日本マイクロソフトは2012年7月17日、次期Office製品の説明会を同社内で開催。同日午前に同社Webサイトにて公表した、Office 2013など次期Office製品の「カスタマープレビュー」(公開ベータ版に相当)について説明した。カスタマープレビューとして公開したのは、パッケージ版やプリインストール版などのクライアント製品である「Office Professional 2013 プレビュー」、中小企業向けのクラウド型製品「Office 365 Small Business Premiumプレビュー」、大企業向けの「Office 365 ProPlus プレビュー」「Office 365 Enterprise プレビュー」など。同社はこれらを総称して「次期Microsoft Office」(the new Microsoft Office)と呼称する。発売時期や価格についての言及はなかった。

 説明会では、まず同社の常務執行役員でOfficeビジネス本部本部長のロアン・カン氏が登壇。同氏は最初に、Office 2010をはじめ、メール/グループウエア製品のExchange、企業内の情報共有サービスであるSharePoint、ユニファイドコミュニケーションを提供するLyncのビジネスが好調であることをアピールした。その上で、Offceの新バージョンを発売しなくてはならない3つの理由を挙げた。

 1つめは「マルチデバイス」の利用が進んだこと。同社の発表資料によれば、情報を仕事に利用する「インフォメーションワーカー」の74%は、パソコン以外にスマートフォンやタブレット端末のような2台目のデバイスを保有している。3台以上持っている人も52%いるという。このため、タブレット端末などでも操作しやすいように、タッチ操作などに対応させる。

 2つめは、「クラウド」への関心が高まっていること。企業ユーザーの50%が18カ月以内のクラウド導入を検討している。データにどこからでもアクセスできるだけでなく、セキュリティや節電の観点でもメリットがある。このため、新Officeでは、SkyDriveやSharePoint Serverなどとの連携を強化する。

 3つめの理由として挙げたのは「ソーシャル」。同社によれば、オンライン状態で作業をする人の82%が、SNSなどのソーシャルネットワークを利用している。このため、次期Officeでは、ユニファイドコミュニケーションを提供するLyncや、音声通話サービスのSkypeなどとの統合を進める。

 説明会の後半では、日本マイクロソフトOfficeビジネス本部エグゼクティブプロダクトマネージャの内田修氏が、「デバイス」「クラウド」「ソーシャル」「管理」の4テーマに沿った形で、次期Officeのデモンストレーションを実施した。

 最初の「デバイス」では、タッチ操作でリボンのボタンなどが押しやすくなる「タッチモード」や、Windows 8の新インタフェースである「メトロ(Metro)」に対応したOneNoteで利用できる「リングメニュー」などを紹介した。

 「クラウド」では、同社のオンラインストレージサービス「SkyDrive」との連携機能を紹介。Microsoftアカウント(Windows Liveアカウント)でサインインしていると、標準の保存先がSkyDriveになり、「最近使ったファイル」などの履歴情報は、どのパソコンからも同じものを利用できるようになる。

 「ソーシャル」では、SharePointやLyncなどとの統合機能を紹介。チーム内のメンバーと、PowerPointの書類を見ながらテレビ電話会議をする様子などを実演した。また、SharePointの掲示板に「Like」や「Best Answer」のように、SNSによくある機能を取り入れている。

 最後の「管理」では、企業内ルールに準拠した運用が自動的にできる例として、メールにクレジットカード番号を入れて送信しようとすると、自動的にエラーメッセージを表示するというデモを行った。