Intelは2011年11月に、高性能デスクトップPC向けのCPUとして、Core i7-3000シリーズを発表した。最上位のCore i7-3960X Extreme Editionとその下のCore i7-3930Kは既に発売されているが、一番下のCore i7-3820は未発売だ。日経WinPCはCore i7-3820のサンプル品を入手。性能と消費電力について、上位製品や売れ筋製品と比較した。

 Core i7-3000シリーズはLGA2011という新型ソケットで使うCPU。演算コアは2011年1月に発売になった主力製品のCore i-2000シリーズと同じだ。Core i7-3000シリーズは「Sandy Bridge-E」との開発コード名で呼ばれていた。Core i-2000シリーズと同じく、外付けグラフィックスチップを接続するPCI Expressインターフェースやメモリーコントローラーを統合している。2000シリーズとは異なりグラフィックス描画機能は内蔵していない。特徴の一つがメモリーコントローラーで、PC向けとしては初めて4チャンネルDDR3-1600をサポートしている。

 Core i7-3960XとCore i7-3930Kはいずれも6コアCPU。Hyper-Threadingにより12スレッド(スレッドはプログラムを処理するときの単位の一つ)を同時に実行可能だ。OSからは12コアのCPUに見える。一方、Core i7-3820のコアは4個しかない。同時実行可能なスレッド数は8で、上位製品とは明確な差異化が図られている。実勢価格は、3960Xが8万5000円前後、3930Kは5万円前後。2011年12月下旬時点でIntelは、Core i7-3820の詳しい発売時期や価格について明らかにしていないが、310ドル前後(単純換算で2万5000円前後)で予約を受け付けている海外の通販サイトもある。

●Core i7-3000シリーズの主な仕様
※Core i7-2600Kは比較のために掲載した。
2600K38203930K3960X
パッケージLGA1155LGA2011LGA2011LGA2011
コア数4466
スレッド数881212
共有キャッシュ8MB10MB12MB15MB
動作周波数3.4GHz3.6GHz3.2GHz3.3GHz
ターボ時最大動作周波数3.8GHz3.9GHz3.8GHz3.9GHz
TDP95W130W130W130W
製造プロセス32nm32nm32nm32nm
対応メモリーDDR3-1333DDR3-1600DDR3-1600DDR3-1600
実勢価格2万5000円※未発売5万1000円8万5000円

 今回は以下の構成でテストした。CPUはCore i7-3820の他、Core i7-3930KとCore i7-2600Kだ。2000シリーズの最上位モデルは2700Kではあるが、2000シリーズ発売以降の売れ筋としてユーザーが多いため2600Kを比較対象として取り上げている。

●テストに使用したパーツ
マザーボードGA-X79-UD5(GIGABYTE TECHNOLOGY、Intel X79搭載)、P8Z68-V PRO(ASUSTeK Computer、Intel Z68搭載)
メモリーDDR3-1600 4GB×4(Core i7-2600KはDDR3-1333で動作)
起動ドライブForce 180GB CSSD-F180GB2(Corsair、SSD、容量180GB)
グラフィックスボードEAH5450/DI/1GD3(LP)(ASUSTeK Computer、ATI Radeon HD 5450搭載)
電源ユニットSST-ST60F-P(SilverStone Technology、定格出力600W、80 PLUS BRONZE)

情報表示ソフト「CPU-Z Version 1.59」の画面。各コア256KBの2次キャッシュは上位モデルと同じだが、共有キャッシュは10MBと少ない。
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 グラフ1と2は、「Sandra 2012」(SiSoftware)のCPU関連テストの結果だ。グラフの伸びはCore i7-2600Kの結果を100%にした相対値だ。このテストはコア数と動作周波数の両方が影響する。メモリーやストレージなどの性能はほとんど影響しない。マルチスレッドで処理を進めるため、常にTurbo Boostの最大周波数で動作するわけではない。Core i7-2600Kに対するCore i7-3830の性能向上は5~6%。複数コアがアクティブになっているときのTurbo Boost上昇分の違いがそのまま反映されている。Core i7-3930Kはそもそもコアが6個で12スレッド同時実行なのでスコアが高い。

【グラフ1】「Sandra 2012」(SiSoftware)のCPU関連テスト「Processor Arithmetic」。Core i7-2600Kの結果を100%にした。
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【グラフ2】Sandra 2012のCPU関連テスト「Processor Multi-Media」の結果。Processor Arithmeticと同じ傾向だ。
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