ソフトバンクは2011年10月27日、2011年度上期(4~9月)の決算を発表した。営業利益は3732億円で、前年同期比18%増となり、6期連続の最高益。特にiPhoneを中心とする移動体通信事業の営業利益が2500億円と好調だった。KDDIが取り扱いを始めたことで、国内のiPhone独占販売の体制は崩れたが、10月14日発売のiPhone 4Sは販売が好調。「霧は晴れた」(孫正義社長)と語り、大量のユーザーが奪われる懸念はないとの見解を示した。

 KDDIがiPhoneの販売を始めるにあたり、当初は「100万規模のiPhoneユーザーが解約してもおかしくないと思った」(孫社長、以下同)と焦りがあったものの、フタを開けるとiPhone 4Sの予約数は過去最高を記録。「前回よりも20~30%は伸びるだろうと予測していたが、実際には数100%となった。予想を上回ったためシステムがダウンしてしまった。迷惑をかけて反省している」と、販売時の盛況ぶりを説明した。

 KDDI版のiPhone 4と比べると、通話中のデータ通信やテレビ電話機能のFaceTimeが使えるといった機能差があることから「我々の評価が徐々に高まるのでは」と推測する。弱点である電波のつながりやすさという点では、基地局を16万として、過去5年で8倍に増やしたと説明。ユーザーのつながりやすさに対する評価に大きく影響する自宅での接続率については約99%とNTTドコモやKDDIと同じ水準にしたという。

 今後、2012年初頭に総務省が方針を出すと見られる700M-900MHz帯の電波割り当てについては、900MHz帯の申請をする意思を改めて示した。郊外やビルの谷間、屋内などで通信エリアの改善に効果があると期待できることから、総務省から許認可を得た場合は速やかに通信環境を整備する。2012年夏にサービスを開始する考え。総務省による電波割り当ての事業者選定については「世の中に正義がある以上、800Mの許認可を受けているNTTドコモやau(KDDI)が選ばれることはあり得ない」と主張。スムーズなサービス導入のために「既に我々のリスクで機材や工事の事業者を発注した」と説明し、「許認可が得られなかったら損失が発生する。その場合は、損失分と怒りを込めて総務省を訴訟する」と決意の強さを表現した。