総務省は2011年4月8日、「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン(手引書)2011」を公表した。教育分野でICT(情報通信技術)を活用する上でのポイントや留意点をまとめている。2010年度から実施している「フューチャースクール推進事業」の成果をまとめたもの。

 フューチャースクール推進事業は、総務省と文部科学省が連携して実施するプロジェクト。東日本・西日本でそれぞれ5校ずつ選ばれた小学校において、各学校にタブレットPCや無線LAN、電子黒板などを整備し、それらを用いた授業を実践。これを通じて、教育現場でのICT活用に関する技術的課題を抽出・分析することを目的とする。併せて「ICTを利活用した協働教育推進のための研究会」を開催し、専門家による議論を重ねてきた。こうした取り組みを踏まえて、今回のガイドラインがまとめられた。

 ガイドラインでは、「ICT環境導入の流れと課題」として、ネットワークや電源の工事、タブレットPCや電子黒板の設定、教員や生徒、保護者への支援体制などについて重要なポイントを解説。課題についても触れている。また、実証授業での取り組みの事例や、学校と家庭との連携の事例なども紹介している。

 例えば実証授業では、ICTの活用は3~5年生で盛んに行われたという。また教科で言えば、算数と国語の利用が比較的多かった。フューチャースクール推進事業が目的とする、児童が共に教え合い、学び合う「協働教育」については、5割以上の授業で“教え合う”場面が見られたとしている。さらに児童、教員のいずれも、ICTには短い期間で柔軟に慣れることができたという。

 実証研究は、2011年度以降も続けられる予定。今後の成果を踏まえて、ガイドラインの内容も充実させていくという。