AMDは2011年3月8日、デスクトップPC向けグラフィックス製品の最上位モデル「Radeon HD 6990」を発表した。2チップ構成のボードで、従来のトップモデル「ATI Radeon HD 5970」を置き換える製品だ。日経WinPCはRadeon HD 6990のレファレンスボードを入手。従来モデルやNVIDIAの競合製品と、性能や消費電力を比較した。

2チップ構成の最上位モデル「Radeon HD 6990」のレファレンスボード。
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 AMDは2009年秋にNVIDIAに先駆けて、DirectX 11対応グラフィックスチップを発表。最上位製品としてATI Radeon HD 5970を投入した。ATI Radeon HD 5970は、グラフィックスチップを2個搭載し、独自技術「CrossFireX」で連携動作させて描画性能を高める作り。Radeon HD 6990は、AMDが2010年12月に発表した2世代目のDirectX 11対応チップ「Radeon HD 6900」シリーズをベースにした、デュアルチップ構成の製品だ。

Radeon HD 6990の主な仕様。シェーダー(ストリームプロセッサー)の数が3072とあるが、実際はチップ当たり1536個。同様にメモリーも各チップが2GBを256ビット幅で接続する。AMDの資料から抜粋した(以下同じ)。
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 下に、HD 6990とHD 5970、Radeon HD 6970/6950の主な仕様をまとめた。HD 6990のチップは、HD 6970相当でコアとメモリーの動作周波数を落としている。

●Radeon HD 6990/6970/6950、ATI Radeon HD 5970の主な仕様
チップ名称6990597069706950
コア動作周波数830MHz725MHz880MHz800MHz
シェーダー数1536個×21600個×21536個1408個
テクスチャーユニット数96個×280個×296個88個
ROP数32個×232個×232個32個
メモリー 種類GDDR5GDDR5GDDR5GDDR5
メモリー 容量4GB(2GB×2)2GB(1GB×2)2GB2GB
メモリー 動作周波数5GHz4GHz5.5GHz5GHz
メモリー バス幅256ビット×2256ビット×2256ビット256ビット
ボードの消費電力アイドル時37W、
ゲームプレー時350W、
最大375W
アイドル時42W、
負荷時294W
アイドル時20W、
ゲームプレー時190W、
最大250W
アイドル時20W、
ゲームプレー時140W、
最大200W

 特徴の一つは、コアの動作周波数を切り替えるスイッチをグラフィックスボードに備えている点。これまでのボードにもあったが、Radeon HD 6990は、標準設定の830MHz/1.12V(Position 2)とオーバークロック状態の880MHz/1.175V(Position 1)を切り替える仕様になっている。AMDによると、全てのHD 6990搭載ボードでPosition 1は同じ設定になる。オーバークロック状態でもメモリーの動作周波数は変わらない。

グラフィックスボードのBIOSを切り替えるスイッチを備える。「Position 2」が標準設定、「Position 1」がコアを880MHzにオーバークロックする設定だ。
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標準とオーバークロックモードの仕様の違い。コアの動作周波数が上がるだけでメモリーは変わらない。ボード全体の最大消費電力は450W。
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