政府や企業などの機密情報を収集して公開するWebサイト「ウィキリークス(Wikileaks)」が大きな話題になっている(図)。同サイトの情報源は、主に内部告発。暗号技術を駆使するなどして、告発者の匿名性を守っているという。

 ウィキリークスの特徴の一つは、公開する情報が大量かつ機密であること。例えば2010年7月には、アフガニスタン紛争に関する米軍や情報機関の機密情報を7万5000件以上公開。2010年10月には、イラク戦争に関する米軍の機密情報およそ40万件を一斉に公開した。

 そして2010年11月28日(米国時間)、世界各国の米国大使館が米国政府に送った公用電報(外交公電)25万1287件の公開を開始した。公開されるのは、274カ国の米国大使館から、1966年12月28日から2010年2月28日までに送られた公電。ウィキリークスによれば、公開される公電およそ25万件のうち、「secret(極秘)」に分類される情報は1万5652件、「confidential(秘)」は10万1748件、「unclassified(区分外)」は13万3887件だという。

 日本の米国大使館が送った公電も含まれる。米国の報道などによれば、東京発の公電は5697件。いずれも2006年以降に送られたとされる。そのうち、「secret」が227件、「confidential」が1660件、「unclassified」が3810件。

 ウィキリークスを運営するのは、非営利のメディア組織「ウィキリークス(Wikileaks)」。ウィキリークスとは、Webサイト名でもあり、運営組織の名称でもある。2006年12月に準備を開始し、2007年1月に発表された。準備開始から1年で、120万件を超える機密情報を収集したとされる。創設者はジュリアン・アサンジ(Julian Assange)氏。報道などによれば、アサンジ氏やウィキリークスには、さまざまな“圧力”がかけられているという。

 ウィキリークスへの情報提供は、Webサイトを通じて行う(ただし現時点では、Webサイトの改良中であるため、情報提供を一時的に受け付けていない)。情報提供用サイトへのアクセスには、「TOR(トーア、The Onion Router)」と呼ばれる匿名化技術を使うため、アクセスしたユーザーを特定することができないという。加えて、Webサイト側ではログ(記録)を取っていない。このためウィキリークスでは、自分の身元を隠したまま、大量の機密文書を提供できるとしている。