米マイクロソフトは2010年2月15日(現地時間)、世界最大級の携帯電話の展示会「Mobile World Congress 2010」(以下、MWC)に合わせて、スペインのバルセロナで報道陣向けの説明会を開催した。その中で、携帯電話向けプラットフォームの最新バージョンである「Windows Phone 7」を発表した。「Windows 7と同じくラッキーナンバー“7”を冠したWindows Phone 7は、弊社のスリースクリーン・アンド・クラウドの戦略に沿って、今回携帯電話の画面を驚くべきものに変える」(スティーブ・バルマーCEO)。

 東芝、米デル、米ヒューレット・パッカード、英ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、台湾HTCなど9社が搭載を表明し、いずれかのメーカーが最初の製品を2010年末までに出荷する。米AT&Tや仏オレンジなど、搭載製品の採用を表明する携帯電話会社も明らかにしたが、残念ながら日本の携帯電話会社は含まれていない。

 特徴の一つは、現行のOS「Windows Mobile 6.5」までで採用していたGUIを一新したこと。同社の携帯音楽プレーヤー「Zune」のGUIをさらに進化させたようなイメージで、使い勝手を大幅に高めた。細部にまでマルチタッチ式の操作を採り入れてある。スタート画面はタイル状にアイコンが並んでおり、動的に表示内容を更新する。例えば、知り合いに電話やメールをするアイコンを配置すると、相手の写真をインターネットから取得できる。相手が写真を変更したら、自動的に内容が更新される。ドキュメント類を管理する「OneNote」も移植し、ビジネス用途でも活用しやすいようにした。

 もう一つが、オンラインサービス「Windows Live」、検索サービス「Bing」、ゲーム機Xbox 360向けのネットワークゲームサービス「Xbox Live」といった同社が現在注力する各種サービスとの連動性を高めたことだ。Facebookなど他社サービスとも連携可能で、インターネット上の知り合いが更新した情報や写真などを自動的に取得して表示できる。

 具体的には、Bing専用ボタンが配され、OSレベルでBingを活用した検索が実行できる。Xbox Live上に登録した自身のアバターアイコンなどを取得したりも可能だ。音楽と動画については、Zuneの機能をほぼ取り込んでおり、パソコンにある音楽/動画ファイルを転送できる。提供中のアプリケーション配布サービス「Marketplace」から、各種アプリケーションやゲームもダウンロードし、機能を追加することも可能だ。

 同社が掲げる「スリースクリーン・アンド・クラウド」とは、パソコン、テレビ、携帯のいずれからも、インターネット上に用意した自社サービスを過不足なく快適に使えることを目指す戦略。Windows Phone 7は、この戦略に沿って忠実に開発されている。ユーザーインタフェースでは米アップルの「iPhone OS」に、クラウドコンピューティングとの連動性に関しては米グーグルの「Android」に、ようやく肩を並べるレベルに達したと言えるだろう。