グーグルは2009年11月4日、企業向けソリューションへの同社の取り組みや事例を紹介するイベント「Google Enterprise Day 2009 Tokyo」を開催した。グーグルによるセッションにはグーグルの辻野晃一郎社長らが登壇し、クラウドコンピューティングの展望と企業システムに与える影響などを解説した。

 イベントは、東京・お台場の日本科学未来館で開催された。冒頭に挨拶した辻野社長は、「グーグルのクラウドサービスは既にコンシューマーに広く使われている。今後はエンタープライズにも広がっていくだろう。今日はそのことを皆さんにご紹介したい」とイベントの趣旨を説明した。

 続く基調講演では、米グーグルのバイス・プレジデントのブラッドリー・ホロウィッツ氏が、クラウドコンピューティングの今後の展望を解説した。ホロウィッツ氏は、クラウドコンピューティングのメリットとして、システムの拡張性やセキュリティの高さ、常に最新のアプリケーションが使えることなどを指摘。Gmailなど、同社のクラウドサービスを使う一般ユーザーが増えていることを挙げ、「家庭でクラウドの利用が進んだことで、今は企業よりも家庭の方が最先端の技術を使っている。企業も既存のシステムにとらわれることなく、クラウドの利点を生かすべきだ」と主張した。

 同氏はプレビュー版を公開中の「Google Wave」についても紹介。「VoIPやインスタントメッセンジャー、メールなどのコミュニケーションツールは今までバラバラに管理されてきた。Google Waveがコミュニケーションやコラボレーションの基盤になれば、これらの境界線もなくなる」と語った。

 ホロウィッツ氏の後には米グーグルのエンタープライズマーケティングディレクターのビル・ロッシ氏が登壇。検索サービスの「Search」、地図サービスの「Maps&Earth」、迷惑メール・スパム対策サービスの「Postini」、オフィススイートの「Apps」の機能とそれらを使った海外の事例などを紹介した。

 なお、この講演は、東京、大阪、名古屋、北九州に設置されたサテライト会場にも中継された。