NTTナレッジ・スクウェアは2009年11月4日、インターネットを利用した教育サービス「N-Academy」を開始したと発表した。ビジネスから趣味までさまざまな分野の講座を開設し、映像や画像などで課題を提出することで対面での学習に近い環境を提供するとしている。同じ講座を受講している仲間とコミュニケーションできる「クラスルーム機能」も用意する。

 内容は、「秘書検定」や「コーチング」にはじまり「ジェルネイル」「スイーツ」「マジック」「釣り」などと幅広い。マジックはマジシャンのMr.マリック氏、スイーツは有名パティシエの辻口博啓氏、「メイク」はヘアメイクアーティストの大橋タカコ氏、ゴルフは片山晋呉プロのコーチとしても知られる谷将貴氏、など「“本物に学ぶ”環境を作っていく」(古賀哲夫社長)。その道の第一人者に直接指導を仰ぐことは時間や場所の問題でなかなか難しいが、インターネット経由ならそれが可能になる、と古賀社長は強調する。高速インターネットを活用し、講師と受講者が双方向にやり取りできる仕組みも用意する。

 講義は動画で展開する。途中で不明な点があればその場で質問を送り、回答を得られる。学習の成果は写真や動画で講師に送り、講師がそれを添削して返信する。動画の標準の画面サイズは850×480ピクセルで、エンコーディングは1.5Mbps。環境に応じて別のサイズも選べるようにしたいという。将来的には、HD、フルHDでの配信環境も整える。

 受講者には、一人ずつ専用のページが与えられる。日記やつぶやきを書いたり、同じ講座を受講するクラスメイトに質問を送ったりといったSNS的な機能を用意し、「教室を感じる仕組みを取り入れた」(取締役マーケティング部長 青木秀氏)。教材販売や、携帯電話によるコミュニケーション機能なども今後実装予定。

 講師の1人であるパティシエの辻口氏は、「パティシエを夢見る地方の小学生などにも学んでほしい」と話す。洋菓子店への就職を希望する卒業生には、就職斡旋も考えているという。ヘアメイクアーティストの大橋氏は、理想的な顔の造形を絵にした“美人顔”を持って登壇。「この絵に写真を当てはめてチェックできるアプリケーションを作りたい。受講者には自分でメイクした写真を送ってもらい、上手にできるまで繰り返し添削したい」と意気込みを語った。

 開講予定の講座は発表日時点で24種類。同日には15講座の募集を開始し、11月中旬に開講する講座もある。今後、順次募集する講座を増やしていくという。専門家による講座のほか、ヒューマンアカデミーによる資格講座なども用意する。受講料は講座によって異なり、例えばスイーツなら、1カ月の体験入門が2000円、3カ月の基礎コースが18万5000円などとなっている。

 NTTナレッジ・スクウェアは、2009年9月に発足したNTTのグループ会社。「インターネットをこれだけ速く、安く利用できるのは日本だけ。これだけインフラが整っているにもかかわらず、それを利用したサービスがなかなか日本で出てこない」(古賀社長)。自身もNTT東日本で光ファイバーに携わっており、こうした状況を残念に思っていたという。そこでNTTナレッジ・スクウェアを立ち上げ、教育サービスを開始した。同社が目指すのは「教育コンテンツのプラットフォーマー」(古賀社長)で、コンテンツ制作が主眼ではない。既存の教育事業者などと連携し、同社のプラットフォーム上でさまざまなコンテンツを提供していきたい考えだ。