セキュリティ企業の米シマンテックは2009年11月3日、パソコンに被害をもたらす恐れのあるゲームソフトを確認したとして注意を呼びかけた。ゲームプレイで敵機を撃ち落とすたびに、パソコン中のファイルが勝手に消去される。作者は“芸術作品”として公開しているが、悪用される危険性があるとして、シマンテックではウイルス(悪質なプログラム)に分類している。

 今回報告されたのは、「lose/lose」と名付けられたゲームソフト。Mac OS Xでのみ動作する。「スペースインベーダー」あるいは「ギャラガ」といった1980年代に流行したゲームに似た画面で、攻撃してくる敵機を撃ち落とすと得点になる(図)。

 実は、この「敵機」は、パソコンに保存されているファイルと対応付けられていて、撃ち落とすたびに、ゲームソフトはそのファイルを勝手に消去するという。具体的には、ユーザーのドキュメントフォルダーに保存されているファイルに対応しているという。

 一方、敵機を撃つためにユーザーが操作する「自機」は、ゲームソフトのファイルに対応付けられていて、破壊されると、自らを消去する。

 このソフトの作者は、自分のWebサイトで同ソフトを芸術作品として公開。敵機がパソコンのファイルに対応付けられることなどを説明している。同サイトでは、あるファイルに対応した敵機は1度しか出現しないので、敵機を破壊せず(ファイルを消去せず)に、ゲームを終わらせることが可能だとしている。しかしシマンテックでは、その前にゲームは強制終了してしまうので、このことが事実かどうかは確認できていないとコメントしている。

 例えこのゲームの公開に悪意がないとしても、悪意のある第三者に改変されて配布されると、大きな被害をもたらす危険性があるとして、シマンテックではウイルス(脅威)の一種に分類。同社セキュリティ対策製品では、「OSX.Loosemaque」として検出するという。