いよいよ発売となった厚さ13.9mm、重さ655g(最軽量仕様時)とこれまでのノートPCとは異なる次元で薄型化、軽量化を図った「VAIO X」シリーズ。直販サイトのソニースタイルはVAIO Xの受注開始と同時にアクセスが殺到し、サーバーがダウンするという事態にもなった。

 VAIO Xの特徴は、徹底した小型軽量化によって、「本当に持ち運べるPC」を作ろうとしたことにある。CPUにネットブックで一般的なAtom Nシリーズではなく、より消費電力が低く、バッテリーでの長時間駆動が可能になるAtom Zシリーズを採用し、グラフィックス機能を統合したシステム・コントローラー・ハブ「Intel US15W」を組み合わせたのもそのためだ。

 店頭販売モデルでは、CPUがAtom Z540(1.86GHz)、メモリーが2GB、64GBのSSD、11.1型液晶(1366×768ドット)を搭載する。OSはWindows 7 Home Premium。外形寸法は幅278×奥行き185×厚さ13.9mmで重量は765g。バッテリー動作時間は約10時間となっている。本体のサイズこそ違うが、今年初めに発売されたVAIO Pシリーズに近いハードウエア構成といえる。

 実はVAIOには2003年に発売した「バイオノート505エクストリーム」(通称は「X505」)という超薄型ノートPCがあった。発売当初の価格は約30万円という高価な機種で、買いたくても買えなかったという人も多いはず。最軽量構成で785gとVAIO Xシリーズよりはやや重いものの、きょう体手前の最薄部では9.7mmとVAIO Xよりも薄く、6年前のPCでありながら、現在でも十分に小型軽量といえるノートPCだ。その秘密を探るべく、一緒に分解してみた。

Xシリーズの開発を担当したVAIO事業本部第1事業部1部1課統括課長の林薫氏(左)、同PC事業部の藤田清人氏(中)、第1事業部の百瀬孝行氏(右)に分解をお願いした。
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  XシリーズとX505を並べると、どちらも薄さを追求してデザインしていることが分かる。X505の手前側の薄さは目を引く。Xシリーズは全体の厚さを統一した「フルフラット」形状で、ほかの書類などと一緒にかばんに収納しやすくするなど、より実用面に配慮した印象を受ける。

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 最新のXシリーズ(左)と2003年に発売されたバイオノート505エクストリーム(右、PCG-X505/P)を並べた。Xシリーズは一般的なノートPCのレイアウトだが、X505は手前にキーボードを配置している。ポインティングデバイスもタッチパッドとスティックタイプという違いがある。

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 Xシリーズは本体側が9.6mm、ディスプレイ側が3.85mmの均一な厚さになるように設計されている。薄型のきょう体にLAN端子やミニD-sub15ピン端子を内蔵しているのも特徴の一つ。それに対して、X505は手前側が薄く、奥側が厚いデザインになっている。USB端子は内蔵するが、ディスプレイやLAN端子はアダプター経由で接続する。無線LANは反対側に内蔵するPCカードでの対応となる。円柱形のバッテリーはヒンジ部に内蔵している。両機種を見比べると液晶部分の厚さがかなり違う。

 現行のモバイルPCで同じ11.1型のディスプレイを内蔵するTシリーズと比べると、Xシリーズはよりソリッドな印象を受ける。厚みの差は光学式ドライブを内蔵するか否かで変わってくるが、Xシリーズのデザインは直線部分が多い。

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 同じ大きさの11.1型ディスプレイを搭載する現行機種であるTシリーズ(右)と並べた。キーボードの幅は同等だが、Tシリーズの方が奥行きが長いことや、キーのストロークが深いことが分かる。

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 Tシリーズ(右)はヒンジ部にバッテリーを内蔵することが、デザインに大きく影響を与えていることが分かる。Blu-ray Discドライブなどを内蔵できることもあるが、ディスプレイ部を含めた本体の厚さは23.5~30.7mmとなっている。

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