マイクロソフトは2009年9月1日、次期OSとなるWindows 7の法人向けボリュームライセンスの提供を開始した。発売にあたって開催した記者発表会では、同社代表執行役社長の樋口泰行氏が、Windows 7の経済効果や早期採用の状況などを説明した。

 同社は、約3年前以降に購入されたパソコンなら、Windows 7に対応するスペックを備えていると見る。これに該当するパソコンは一般ユーザーに約1598万台、法人ユーザーに約1820万台あり、Windows 7へのアップグレード対象になるという。これよりも前に購入されたパソコンのユーザーは、一般で約1929万台、法人で約1631万台あると見ていて、これらがWindows 7搭載パソコンへの買い替え対象となる。併せて約7000万台のビジネスチャンスがWindows 7にはあるというのが同社の試算だ。

 IDCが2009年7月に行った調査によれば、2010年末までに1000万本のWindows 7が導入され、大企業の60%が3年以内にWindows 7の展開を行うという。こうした試算を紹介しながら樋口氏は、「私もこれくらい行くのではないかと固く信じている。Windows 7でもう一度パソコン全体の市場、そしてこれにかかわるIT市場を活性化できないかということからすると、非常に期待できる製品ではないか」と意気込む。「ソリューションサービスやソフトウエア販売、サービス、ハードウエア販売など、いろいろなパートナーを含めれば、トータルで2兆3000億円のビジネス機会が見込まれる」。

 同社によると、既にWindows 7の採用を表明している企業の数も「これまでの新OS発売時点よりも多い」(コマーシャルWindows本部本部長の中川哲氏)と言う。既に163社が半年以内にWindows 7を採用すると表明。このような採用表明は、Windows Vistaのときは18社にとどまっていたといい、Windows XPに比べても大きく上回る。発表会では、グローバルで2万台の展開を予定しているアステラス製薬、コンプライアンス対策機能を評価する名古屋銀行、コストダウンや電力削減に期待するヤマト運輸の3社を、早期採用企業として紹介した。

 周辺機器やソフトウエアの対応が進んでいる点もアピールする。Windows 7では、ベータ段階からパートナーと密に連携を取り、ソフトウエアベンダー140社の4500製品、周辺機器メーカー78社の9200製品が対応。製品候補版(RC版)の段階で約80%の企業が対応し、その数はVista発売時に比べて2.5倍になるという。

 国内初のWindows 7対応製品として「ウイルスセキュリティZERO(Windows 7対応保証版)」を2009年3月に発表し、5月には主要100製品のWindows 7対応を表明したソースネクストの開発本部ジェネラルマネージャ高沢冬樹氏は、「Windows Vistaとの高い互換性と、早期段階から技術情報を拡充してもらえたおかげで、早いタイミングでお客様に検証結果を提供することができた。Windows 7とともに、パソコンソフト市場を活性化していきたい」と、ビデオメッセージを通じてエールを送った。