米サンベルトソフトウエアは2008年7月15日、米マイクロソフトをかたる迷惑メールが出回っているとして注意を呼びかけた。マイクロソフトが実際に提供している無料ツール「悪意のあるソフトウェアの削除ツール(Malicious Software Removal Tool)」に見せかけて、実際には役に立たない「偽セキュリティソフト(偽ソフト)」をインストールさせようとする。

 マイクロソフトをかたって、ウイルス(悪質なプログラム)などをインストールさせようとする悪質メールは後を絶たない。今回サンベルトソフトウエアが報告したのは、偽ソフトの配布を目的としたもの。

 偽ソフトとは、たいした機能を持たないにもかかわらず、セキュリティ対策やユーティリティなどの機能を備えているとかたられて販売されるソフトのこと。詐欺的な手法で販売されるため、「詐欺的なソフトウエア」などと呼ばれることもある。

 実行された偽ソフトは、パソコンに問題がないにもかかわらず、「ウイルスが見つかった」「システムに致命的な欠陥がある」といった警告を表示。問題を解消したければ、有料版を購入する必要があるとして、有料版の販売サイトにユーザーを誘導し、クレジットカード番号などを入力させる。もちろん、ここで販売される有料版も“偽物”。そもそも、パソコンには問題がないので、有料版を利用しても問題が解消されることはない。

 今回の悪質メールはHTMLメール(図1)。タイトルは「Malicious Software Removal Tool Free Today」。メールに貼られた「Windows Live」のロゴ画像などをクリックすると、あるWebサイトから「free.exe」というファイルがダウンロードされそうになる。このファイルは、「Antivirus XP 2008」という偽ソフトのインストーラー。free.exeをダウンロードして実行すると、Antivirus XP 2008がインストールされてしまう。

 Antivirus XP 2008は典型的な偽ソフト(図2)。マイクロソフトやWindowsと関連があるように見せかけるロゴやマークがあしわれているが、全くの無関係。実行すると、問題のないパソコンであっても、感染ウイルスが次々と見つかる。そして、それらを駆除するには有料版の購入(あるいは、有料ユーザーとしての登録)が必要であるとして、クレジットカード番号などを入力させるWebサイトに誘導する。

 サンベルトソフトウエアによれば、迷惑メールは商品やサービスを宣伝するためだけではなく、ウイルスや偽ソフトを配布するためなどにも使われており、セキュリティの深刻な脅威になっているという。そのため現在では、迷惑メール対策は重要なセキュリティ対策の一つになっているとしている。