日本エイサー(Acer)は2008年7月10日、8.9型液晶ディスプレイを搭載した小型・低価格ノートパソコン「Aspire one」を、8月中旬に発売すると発表した。価格は5万4800円。

 台湾アスーステック・コンピューター(ASUS)の「Eee PC」と同様、ネットブックやULCPC(超低価格パソコン)と呼ばれる分野の製品である。Eee PCの新型である「Eee PC 901」も7月中に国内市場への投入が見込まれているが、Aspire oneはそれに先駆けての製品発表となった。CPUはEee PC 901と同じ米インテルの小型機器向け品種「Atom N270(1.6GHz)」、液晶ディスプレイも8.9型横長(1024×600ドット)である。メモリーは標準1GB(増設不可)。

 Aspire oneでは、2つのメモリーカードスロット(SD/メモリースティック/xD兼用×1、SD専用×1)備えている。一方のスロットで内蔵ドライブ代わりに大容量のメモリーカードを挿したままとしつつ、もう一方のスロットを使って他のパソコンとデータをやり取りできる。また、Aspire oneの日本向け機種では、ドライブとして120GBのHDDを用いており、SSDを採用したEee PC 901より記憶容量を多く確保している。また、「きょう体の質感やコストパフォーマンスでもEee PC 901より優れている」(日本エイサー 代表取締役社長のボブ・セン氏)とする。半面、(1)無線LANがIEEE 802.11b/gのみである(2)標準添付のバッテリーパックは3セルで、バッテリー駆動時間が約3時間にとどまる(3)内蔵Webカメラの画素数が30万画素と低い――という点ではEee PC 901に譲る仕様となっている。

 このほかのインタフェースとしては、USB×3、LAN、アナログRGBなどを備える。外形寸法は幅249×奥行き170×高さ29mm、重さは1.1kg。きょう体色は、当面は白と紺の2色とする。

 製品発表の記者会見でボブ・セン氏は、先行するASUSとの競争については「当社は2年半前、すなわち競合他社が小型・低価格ノートを発売する以前から検討を続けてきた。Atomの登場やマイクロソフトによるWindows XPの特別提供プログラム、天板加工技術の向上などを待ち、完成度の高い製品を目指した」と語り、Aspire oneの競争力に自信を示した。また、品薄への懸念については「構成部品の供給メーカーの量産能力を考慮して発売時期を調整してきた。店頭での品薄感はないことを保証する」と胸を張った。

 台湾をはじめ日本以外の各国では、Windows XP版に加えLinux版も販売しているが、日本市場では2008年中はWindows XP版のみ販売する。この理由についてボブ・セン氏は「Linux版は、高い完成度を追求する上でまだ課題があるため」と説明している。また、Aspire one発売後にアフターサポートの処理能力に支障が出るのではとの質問に対しては、「当社では問い合わせ窓口を、2008年4月から365日24時間営業としている。また、自社サポート拠点だけでなくサードパーティへの委託も行っており、キャパシティについて心配していない」とした。

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