KDDIは2008年6月3日、夏商戦向けのau携帯電話機全12機種を発表した。特に注目されるのは3機種。「Sportio」(東芝製)、「フルチェンケータイ re」(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製)、「Woooケータイ W62H」(日立製作所製)がある。6月上旬以降、順次発売する。また、新規ユーザー獲得のてこ入れ策として、月額基本料980円の新しい料金プランも投入する。

 今回の開発コンセプトは「スポーツ」「チェンジ」「ビデオ」。スポーツする場面でより楽しく使える(スポーツ)、購入後にきょう体からメニュー画面までフルカスタマイズで変更(チェンジ)できる、映画データを丸ごと持ち歩きいつでもどこでも楽しめる(ビデオ)――を、キーワードに新機能を用意した。

 「スポーツ」向けのSportioは、ストレート型で小型軽量。加速度センサーを内蔵するのが特徴。1月に開始した、ランニング時にコースや消費カロリーを画面上で確認でき、履歴を管理できる「au Smart Sports」に対応する。加速度センサーにより、GPS(全地球測位システム)に頼らずに、携帯電話機本体だけで歩数や走行距離、消費カロリーを自動的に計測できるのが新機能。スポーツジムなど、室内でもau Smart Sportsを利用できるようになった。また、ジョギング中に本機で音楽を再生する場合、歩調に合わせて音楽を変化させる工夫も採り入れた。au Smart Sportsの普及のため、KDDIはスポーツ用品メーカーのアディダス ジャパンと提携。今後、Sportio に対応したアディダスブランドの専用アクセサリなどを発売する計画だ。

 「チェンジ」での注目機種は、折りたたみ型のフルチェンケータイ re。背面、キートップ、電池のふたなどきょう体を丸ごと変更できるのが特徴。合わせて、メニューなど画面デザインもカスタマイズできる。カラーバリエーションに加え、プロ野球の球団やテレビ番組などとコラボレーションしたものなど、約30種類のデザインが選べる。きょう体の変更は、auショップに持ち込んで行う。

 昨年秋、携帯電話の販売方法を改めた結果、同社では同一機種を2年以上使い続けるユーザーが増えている。こうした背景を踏まえ、外観や内部をそっくり変えてもらうことで、飽きることなく長く同じ携帯電話機を使い続けてもらうことを狙ったという。なお、画面デザインのみ変更するサービス「ナカチェン」も合わせて開始する。ナカチェンは7機種が対応する。

 「ビデオ」での注目は、Woooケータイ W62H。折りたたみ型で、2.8型の有機ELディスプレイを搭載する。特徴は、6月3日に開始する映像配信サービス「LISMO Video」に対応すること。KDDIは音楽配信サービス「LISMO」を提供中で、同じしくみを利用して映画やドラマの配信も始める。パソコン上で映画データをダウンロードし、携帯電話に転送することで視聴可能になる。音楽データ同様、パソコン上でも視聴できる。約2000本の映画やドラマを用意する。この中には、米国ハリウッドの主力スタジオ(映画会社)が制作した映画も含まれる。料金は映画の場合で1本当たり315~420円程度。ビットレートは、384kビット/秒。 LISMO Videoは、Sportioやフルチェンケータイ reといった最新機種や、発売済みの一部機種でも利用できる。

 新規投入する料金プランは、携帯電話機の購入代金が高い代わりに月額料金が安い「シンプルコース」向けで、6月10日に開始する。従来は2プランしかなかったが、携帯電話機を割引購入できる「フルサポートコース」と同じ7プランに増やす。プラン名や無料通話分、通話料はフルサポートコースにならうのが最大の変更点。このため、これまでよりコース間で料金の比較がしやすくなった。例えばフルサポートコースの「プランSS」(基本料3780円、「誰でも割」を適用すると1890円)に対応するのが「プランSSシンプル」で、基本料が1961円、「誰でも割」を適用すると980円。同社は「誰でも割」を適用したプランSSシンプルを「シンプル980」と呼び、今後の料金プランの目玉に据える。同じく月額980円で新規ユーザーを急激に獲得中のソフトバンクモバイル「ホワイトプラン」に対抗する。

 なお、携帯電話機を分割払いで購入できる、いわゆる割賦販売を6月10日に始めることもKDDIは明らかにした。従来の一括払いに加え、12回、24回払いが選べるようになった。