新井直之(あらい・なおゆき)さん
日本クラウドコンピューティング代表取締役社長。大手システムインテグレーター、外資系IT関連企業のアカウントマネージャーを経て独立した。

 Evernoteは様々な情報を飲み込み、必要に応じて多くの情報から目的のファイルを探し出してくれる。そんなEvernoteの王道ともいえる使い方を、ビジネス上での利用で極めている会社がある。中小企業がクラウドを導入する際のコンサルティングやサポートを行う日本クラウドコンピューティングが、その会社だ。

 日本クラウドコンピューティングは、1カ所にオフィスを構える形を採らない。社長の新井直之さんをはじめとする10人ほどのスタッフは、それぞれの事務所や自宅などで仕事をしながら、ネットワークで連携して業務を進める。必要があれば、プロジェクトごとにオフィスを借りて使う。いわゆるバーチャルオフィスというスタイルで事業を進めている。

 こうした業務形態だと、ネットワークを介した各種クラウドサービスの利用が必須になる。日本クラウドコンピューティングがビジネスの対象としている様々なクラウドサービスは、実はそのまま新井さんたちの会社の情報インフラでもあるわけだ。新井さんは、「私たち自身、オフィスをクラウド化していると言っているんですよ」と笑う。

 要するに、インターネットやテレフォニーに関連する各種サービスを組み合わせて、会社の情報システムを形にしている。Evernoteもその重要な一角を担っているというわけだ。

階層化した情報管理ツールの1つに
「Dropboxと併用して、情報の管理場所を階層化しています」

 物理的に離れて仕事をするスタッフの間の情報インフラを、クラウドサービスなどを駆使して作り上げている日本クラウドコンピューティング。では実際の利用方法はどうなっているのだろうか。

 例えば、業務で利用する各種の書類やドキュメントの共有。これには、物理的なファイルサーバーの代わりに、オンラインストレージサービスの「Dropbox」を使っている。人にしてもマシンにしても、物理的に一緒に存在するオフィスがないから、共有して利用する必要がある書類はクラウド上のフォルダーに格納しておき、誰でも利用できるようにしているのだ。

 新井さんはこう言う。「情報は種類によって格納する場所を変えているんです。私たちはこれを、インターネットのプロバイダーなどの階層構造になぞらえて、“Tier1”(ティアーワン)と“Tier2”(ティアーツー)の階層構造と考えています。日常的にアクセスする業務情報類はTier1としてDropboxに、重要書類のバックアップや、それほどアクセスしないけれどいつかは使いそうな情報はTier2としてEvernoteに、それぞれ格納しています」。

豊富なEvernote活用ノウハウを掲載した「ビジネスEVERNOTE」が発売されます。
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