ExpressCardとは、主にノートパソコン向けに開発された拡張カードの規格、またはそのカードです。もともと、PCカードの後継として開発されたもので、最近では多くのノートパソコンが、PCカードに代えてExpressCard用のスロットを搭載するようになりました(図1)。ノートパソコンのカタログや雑誌の記事などで、インタフェース欄に「ExpressCard」とあるのを目にしたことがある人は多いでしょう。

【搭載するノートパソコンが増えている】
図1 最近はPCカードスロットではなく、ExpressCardスロットを搭載しているノートパソコンが増えている
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 PCカードの後継ということで、ExpressCardの用途は従来のPCカードと似ています。例えば、携帯電話会社の通信サービスを利用するためのデータ通信カードや、ノートパソコンにeSATAやLANなどの端子を増設するための拡張インタフェースカード、SDメモリーカードなどを読み書きできるようにするメモリーカードアダプターなどです。今後、PCカードはExpressCardに置き換えられていくものと予想されます。

 では、ExpressCardはPCカードとどう違うのでしょう。

 一目で分かるのは形です(図2)。ExpressCardには、「ExpressCard/54」と「同/34」の2種類がありますが、いずれも長さはPCカードよりも約1cm短くなっています。同/34は、幅もPCカードより2cm狭いです。そのため、インタフェースの設置場所が限られる小型パソコンなどでも、スペースを抑えて、カードスロットを搭載できます。

【ExpressCardには2種類のサイズがある】
図2 ExpressCardはPCカードよりも長さが短い。また、幅がPCカードと同じ54mmタイプとPCカードより狭い34mmタイプがある
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PCカードと互換性なし

 データ転送速度がPCカードより高いのも特徴です。ExpressCardはパソコンと接続する内部インタフェースにPCI Expressを採用しています。これによって、従来のPCカードに比べて、データ転送速度が向上しました。また、消費電力も、PCカードより低くなっています。

 ユーザーがExpressCardを使用するときに注意が必要なのは、PCカードと互換性がないということです。内部で使われている技術が違いますし、物理的な形状も違いますから、PCカードスロットにExpressCardを挿し込んで使うことはできません。データ通信カードなど、これまでPCカード型のものを使っていたユーザーがパソコンを買い替えるときには注意が必要です。なお、ExpressCard/54と同34は互換性があります。同54対応のスロットに同34のカードを挿して使えます。

出典:日経パソコン 2008年11月24日号
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