Microsoft ExcelやWordなどのオフィスソフトの多くには、特定の処理を自動化できる「マクロ」という機能があります。文書ファイル中のデータに対して、実行したい一連の処理を登録しておけば、ボタン一つでそれらの処理を実行できます。

 便利な半面、危険もあります。マクロを使えば、文書ファイル中のデータ以外を対象にした処理も可能になるからです。例えば、パソコンに保存されている別のファイルを操作したり、特定のファイルをメール送信したりすることが可能となります。実際、悪質な挙動をするマクロ(いわゆる「マクロウイルス」)が2000年以前には多数出回って大きな被害をもたらしました。

 そのため、マイクロソフトでは、Office 2000(Excel 2000など)のサービスパック3(SP3)以降、マクロのセキュリティを強化。マクロを含む文書ファイルを開いても、マクロが自動的に実行されないように標準設定を変更しました。

 例えばExcel 2007では、「マクロが無効にされました」という警告メッセージを、Excel 2003では「マクロが使用できません」といったダイアログを表示します(図1)。

【初期設定ではマクロは無効】
図1 マクロが含まれる文書ファイル(ワークシート)を開くと、Excel 2007ではツールバー(リボン)の下部に警告メッセージが(上)、Excel 2003では警告ダイアログが表示される(下)。いずれの場合でも、マクロは初期設定では無効。ファイルを開くだけでは実行されない
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 マクロを有効にしたい場合には、ユーザーが設定を変更する必要があります(図2)。Excel 2007では警告メッセージの右に配置された「オプション」をクリックすると表示されるダイアログで、「このコンテンツを有効にする」をチェックします。

【信頼できる場合のみ有効に】
図2 ファイルの作成者を信頼できる場合には、設定を変更してマクロを有効にする。Excel 2007では「オプション」をクリックして表示されるダイアログで「このコンテンツを有効にする」を(上)、Excel 2003では、マクロの「セキュリティレベル」を「中」以下にしてからファイルを再度開く。「中」の場合は「セキュリティ警告」ダイアログで「マクロを有効にする」を選択する(下)
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 Excel 2003では、「ツール」メニューの「マクロ」から「セキュリティ」をクリックし、表示された「セキュリティ」ダイアログの「セキュリティレベル」で「中」もしくは「低」を選択します。そして、一度ファイルを閉じて再度開きます。「中」の場合は、さらに「セキュリティ警告」ダイアログが表示されるので、「マクロを有効にする」を選択します。

 ただし、マクロを安易に有効にすることは禁物です。有効にするのは、文書ファイルの作成者や配布元を信頼できる場合だけにしましょう。

出典:日経パソコン 2008年8月25日号
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