市場の広がりで、「自作PCの常識」を知らないお客さんが増えた。その応対で、ただでさえ少ない利益がさらに削られてしまう。相性問題で怒る、何でも値切る、店員に動作保証を求めるといった「困ったお客さん」はまだまだいる。アキバ(秋葉原)のショップのスタッフに、最近出会った困ったお客さんの実例を聞いた。

イラスト/森永みぐ

クーリングオフを主張する

●PCI Expressのグラフィックスボードを買ったお客さんが、数日後に「自分のPCはAGP。付かないから返品したい」と言ってきた。ウチの店では自己都合の返品は受け付けない。購入時に確認していますしダメですよと伝えると「クーリングオフを知らないのか!」と主張して譲らない。

 相変わらずよく聞くのが、返品のごり押し。ほとんどのショップでは、お客の都合による返品は認めていない。法的にクーリングオフが有効なのは、訪問販売や電話勧誘販売などで商品を買ったとき。自分で店頭に出向いたり、通販でも自ら申し込んだ場合は適用外だ。

 ほかにも「ベンチマークを実行したけど、雑誌に載っている数値が出ないから返品」「グラフィックスボード交換でゲームがフリーズするようになったから返品」など、びっくりの理由もある。ただし、ツクモのようにパーツ代金に応じた一定額で支払うことで、こうした自己都合による交換に応じてくれるショップもある。

 

自分で壊して「交換して!」

●少し前にマザーボードを購入したお客さんから電話があった。BIOSアップデートに失敗して、起動しなくなったのだという。修理ですねえ、と言ったら、「何で!? まだ初期不良期間内でしょう!」。

 初期不良期間では、あくまでも通常使用で壊れたときだけ良品との交換になる。ユーザーの不注意で壊したら対象外だ。ただ、BIOSアップデートの失敗はデリケートな問題だ。ユーザーが万全の体勢で作業しても、まだ明らかになっていないマザーボードの不具合が原因で失敗したのかもしれないからだ。この場合は、ショップではなく、メーカーや代理店にまず聞いてみよう。

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