ほりうち・たつお:1940年長野県上田市真田町生まれ。定年退職を目前に「新しいことがしたい」とパソコンを購入。2000年頃からExcelで「パソコン画」を描き始める。2006年には、Office活用情報サイト「モーグ」が開催した「オートシェイプでお絵かきコンテスト」の絵画・人物画部門で大賞を受賞。以後、3年連続で入賞を果たす。近年は、在住する群馬県館林市の美術展への出品、大型絵本の制作など、パソコンの枠を超えて活動の幅を広げている。(撮影:山下 裕之)
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 「仕事ではExcelを使っていなかったが、ほかの人がグラフをきれいに描いているのを見て、Excelで絵が描けそうだと思った」──。そんな単純な発想から、定年を前にExcelを使い始めた堀内辰男氏。その10年後には、美術展に作品を出すほどの“画家”になった。ワークシートの中に「オートシェイプ」を無数にちりばめ、彩色を施した堀内氏の作品は、Excelで描かれたとはにわかには信じられないほど、繊細かつ深みのあるものだ。

 なぜ、Excelで絵を描くのか。「専用のグラフィックスソフトは高価だが、Excelはパソコンにプリインストールされていた。そしてペイントよりも高機能で使いやすい。初めはWordを試してみたが、Wordは最初に用紙サイズを決める必要があり、自由に描けなかった。一方、Excelは広いシートの中で好きに描いた後、用紙に収まるように自動で縮小して印刷できる。さまざまな機能を使えるようになった今は、グラフィックスソフトなど要らないと思う。こんなに優れたソフトなのに、使いこなさないのはもったいない」。

Excelで描いたとは到底思えないような、大型作品も多い。A3判のインクジェットプリンターで印刷し、地元の美術展に出品したり、大型絵本を製作して図書館へ寄贈したりしている
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上の写真の左端にある作品「桜と月」の元データ。Excelのワークシート上で、オートシェイプを使って描いている。拡大してみると、その精緻さに驚かされる。さらに拡大すると、花びら1枚1枚がオートシェイプになっていることが分かる
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