しもだ・かげき:1940年、静岡県生まれ。1976年に第27回小説現代新人賞を受賞し、作家活動をスタート。1980年、小説『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。タレントやモデルとしても幅広く活動する。1996年には、志茂田景樹事務所内に出版部門KIBA BOOKを創立。その2年後から絵本の読み聞かせを始め、全国で公演活動を展開。現在までに、1400回を超える公演を行っている。(撮影:稲垣純也)
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 福岡市の百貨店内にある書店はその日、いたずら盛りの子どもたちの声で騒々しかった。だが絵本の朗読が始まって数秒後、それまでの喧噪(けんそう)が嘘のように静まり返った──。

 1998年、志茂田氏が初めて読み聞かせをしたときの光景だ。「大人も子どももなく、その場に居合わせた人の心に絵本は等しく響いた。読み聞かせの力、深さを実感した」。翌年には仲間と「よい子に読み聞かせ隊」を結成し、全国各地で公演。その回数は現在までに1400回を超え、読み聞かせを聞いた人はのべ35万~36万人に上る。

 読み聞かせを始めたきっかけは、書店などでサイン会を開催するたび、子どもの“やじ馬”が多く集まったこと。「僕自身、幼いころ母からたくさんの読み聞かせを受けた。その記憶が、心地よいものとしてずっと頭に刻まれている」。それが、今の活動にどこかでつながっているのだろうと話す。

全国各地で読み聞かせ公演を実施。Webサイト(http://www.kageki.jp/)内の「読み聞かせ旅日記」で、その様子を紹介している。読み聞かせを始めてから、自ら絵本の原作を手掛けるようになった。物語を通じて、命の尊さを訴えている
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 「読み聞かせのすそ野を広げたい」との思いから、Webサイト「志茂田景樹のWEB絵本読み聞かせ劇場」も開設。クリックで絵本のページをめくりながら、志茂田氏の朗読を聞ける。

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