近くIPO(新規株式公開)が予定されているツイッター(Twitter)は、3人の創業者の間の仲違いがずっと噂されてきた。CEOが何度も入れ替わり、創業者が抜けたり戻ったりする。

 いったいツイッターの「創業物語」にはどんな事実があったのか。それを記した本がもうすぐ出版されるという。著者は、ニューヨークタイムズ紙のテクノロジー記者であるニック・ビルトンだ。先週のニューヨークタイムズ日曜版の折り込み雑誌に、そのさわりの部分が載っていたので読んでみたのだが、これがなかなかに面白い。

 登場人物は創業者の3人だけでなく、このサービスをそもそも「ツイッター」と名付けた社員や、ツイッターに投資したベンチャー・キャピタリスト、そして現在の同社CEOであるディック・コステロらが出てくる。その彼らがトップの地位を裏で奪い合い、発案者としての名声を取り合ったという内容だ。

 すぐに邦訳版も出るだろうから、詳しくはその内容を読んでいただきたいが、ここまでで伝わってくるのは、ツイッター創業者のひとりで、カード処理サービスであるスクエア(Square)の設立者でもあるジャック・ドーシー(関連記事)が、実にスティーブ・ジョブズに似ていることである。

メディアを通じてアイデアを伝える名人

 すでにドーシーは、インスピレーションあふれるアイデアやデザインへのこだわりから、テクノロジー業界に大きな影響を与える“次のスティーブ・ジョブズ”と目されている。ビルトンの著書によると、策略を凝らしたり、一度追い出されたツイッターのCEOへ執念で戻ろうとしたりするところなども、もう十分に“ジョブズ的”だ。

 それだけではなく、ドーシーが当初CEOを務めていた際にヨガへ通ったり裁縫のクラスに通ったりしたという、ちょっと風変わりな人物だという面もある。メディアの受けがよく、それを利用してツイッターのアイデアがまるで自分だけのものだったように世界に信じ込ませてしまったところなども、他の2人のアップル共同創設者の存在をぼかしてしまったジョブズに似ている。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら