筆者の仕事部屋には、多数のタブレット端末やパソコンがあります。しかし、机の大きさは普通のサイズなので、その上に置くことができるものの数は限られています。1番問題になるのは、キーボードです。タブレット端末でちょっとした文字入力ならスクリーンキーボードを使う手もありますが、誤入力などを考えるとキーボードをつないで入力した方が便利で手軽ということも少なくありません。さらにスマートフォンでは、ソフトウエアキーボードだと、文字や数字をいちいち切り替える必要があり、URLを入力するのもかなり面倒です。それで、Bluetoothキーボードやパソコン向けのワイヤレスのキーボードを使っていたのですが、機器が増えるとキーボードも増えてしまい、かなり面倒なことになってきました。

 最近のAndroid搭載のタブレット端末やスマートフォンは、たいていUSBホスト機能があって、物理キーボードを装着することができるのですが、付け外しが面倒です。機種によっては、USBデバイス側にずっと電力を供給してしまうので、すぐにバッテリーが切れてしまいます。また、機種によっては、縦位置だとUSB端子が下になってしまうものがあり、縦位置で使いたいときにいちいちスタンドから持ち上げて回転させるのが面倒です。世の中には、スタンドの底に穴が空けてあってUSBケーブルをつなげたまま縦位置で配置できるスタンドもありますが、端子とケーブルを逃がす分だけ高くなり、普段作業をしていると視界に入りやすくなって、煩わしい感じがあります。

 世の中には、キーボード切り替え機、一般にはKVM(Keyboard、Video and Mouse)スイッチというものもあります。スマートフォンやタブレット端末では、ディスプレイやマウスはキーボードに比べると利用する頻度は高くありません。それに一般に多数の機器を接続できるKVMスイッチは高価です。ソフトウエアでキーボードやマウスをシェアする方法もあるのですが、原則、パソコンに限られることや、キーボード関連のアプリケーションとの相性が問題になることがあり、現在では使っていません。

マルチペアリング可能なキーボード

 最近見つけたのが、複数の機器とペアリング可能なBluetoothキーボードです。こうした機能を持つキーボードは以前にもあったのですが、見つけたのはキーボード側で接続相手を切り替えることができるものです。

 Bluetoothは、無線を使うため、特定の相手とだけ接続するように、最初に「ペアリング」という作業を行い、お互いに相手を登録します。Bluetooth機器はデバイスごとに個別の番号を持っていて、同じ製品が2つあってもちゃんと区別ができます。パソコンのようなちゃんとしたOSが搭載されている機器では、同種の複数の機器を区別できるので、例えば、キーボードを何台もペアリングして同時に使うことが可能です。しかし、キーボードやマウスといった簡単な機器では、一般に最後にペアリングした相手を1つだけ記憶します。

 複数のペアリング相手を記憶し、記憶した相手ならば、複数の機種と接続可能なものを「マルチペアリング」などといいます。これは、ペアリングした複数の相手を記憶するようになっています。しかし、Bluetoothで、1つの機器が複数の機器と「同時に」接続することは簡単ではありません。このため、マルチペアリング可能なデバイスでも接続相手(ホスト側)は常に1つに限られます。例えば電源を入れたときに接続できるデバイスを探して、それと接続するといった使い方は可能です。ただし、接続相手は1つなので、電波の届かない隣の部屋に持っていけば別の機器と接続できますが、通信可能な範囲に複数のペアリングした機器があれば、1つのホストとだけしか接続しません(通常は最後に接続した機器)。

 マルチペアリング可能なキーボードの中には、キー操作で接続相手を切り替えることができるものがあります。これは、それまでの接続相手と切断を行い、次の相手に対して再接続の処理を行うようになっているようです。

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