教育に一番関心があるのは、なんといっても、わが子を学校に通わせている親御さんたちでしょう。もちろん、当事者である先生方や子どもたちも関心があるのは当然ですが、保護者は教育の現場を直接見る機会が少ないだけに関心は大きいと思います。

 2011年11月に、日本教育工学振興会(JAPET)と日本マイクロソフトが「学校でのICT活用についての実態調査」を実施し、その結果を2012年1月31日に公開しました。半年ほど前のデータになりますが、非常に興味深い結果が出ていますので、今回はこれを基に、学校におけるICT活用について、保護者がどのように思っているのかを読んでみましょう。保護者のプロフィールや調査概要についてはこちらをご覧下さい。

情報社会で必要なスキルを多くの保護者は理解

 保護者が子どもに身に付けさせたいと思っている「教養やスキル」は何だと思いますか? あなただったら、どんな順番になるでしょうか。

日本語の言語力
英会話
英会話以外の外国語の会話
運動能力
芸術的センス
計算能力
パソコンやインターネットなどのITスキル
その他

 この調査において、パソコンやインターネットを活用する力と定義された「ITスキル」については、全体の半数余りが期待していて、保護者の性別による偏りはなさそうです。また、子どもの学齢が上がるにつれて、身に付けることに期待する保護者は増えており、中学生以上については6割近い保護者が期待しています。学齢の変化に対する伸び率という点では、「英会話」を除けば他の項目と比べて「ITスキル」の場合は高いといえます。つまり、社会で必要な能力として、英会話力やITスキルが欠かせないということは、半数以上の保護者が認めています。その一方で、「日本語の言語力」や「計算力」といった項目については小学校から身に付けることを期待していて、いわゆる“基礎基本”の能力としてとらえているようです。

 小学校時期での「ITスキル」の習得について保護者の期待が低いということの理由が、習得する機会に恵まれていないからなのか、そもそも必要ないと思っているからなのか、どちらなのでしょう? もし後者だとすれば、「情報」そのものを活用することの重要性がまだ強く認識されていない可能性がありそうです。この年代の保護者たちは、現代が情報活用の力がないと生きにくい時代であることを知っているはずです。なにはともあれ「ITスキル」が上位に入っていることに安心し、「親が納得すれば教育の情報化はもっと進むはずだ!」と確信しました。

図1 子どもに身に付けさせたい能力・スキルでは、ITスキルは上位5項目の中に入り、子どもの学齢が上がるにつれて期待する割合は高まる
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