小中学校による2014年のデジタル教科書全面導入を前に(関連記事)、韓国では、塾でもタブレットパソコン(PC)を利用して学習する「スマートクラス」や「スマートラーニング」と呼ばれる授業が広く普及している。子どもにタブレットPCやスマートフォンを買ってあげたいけど、ゲームばっかりしそうだから悩む、という親はとても多い。しかし最近は塾でもタブレットPCを使って授業をするところが多くなり、買わずに済むわけにいかなくなりそうだ。

 中でも有名なのが、先生のディスプレイと生徒のタブレットPCを連動して英語を教える、ソウル市内にあるピョヒョン語学院という英語塾である。

 同学院はタブレットPCを使ったスマートラーニングを真っ先に導入した。イスラエルの教育省から大臣も視察に来たというほど、スマート技術を活用した学習方式として注目を浴びている。

 ここでは、先生と英語で会話しながらタブレットPCを使って文章を作ったり、クイズに答えたり、先生から資料を転送してもらったり、宿題を転送したりと、「話す」、「聞く」、「書く」、「読む」という4つの言語能力をさらに高めるため、タブレットPCを導入したという。タブレットPC上で日常会話の文章の空欄を埋めながら、だんだん長い文章にチャレンジしていく。この過程で自然と英語で考え、英語で書く能力が身に付くという。生徒がタブレットPCに入力した答えはすべて先生のディスプレイに表示され、採点結果が記録される。先生はその場で各生徒がどの問題を間違えたのか確認して、すぐフィードバッグできる。

 タブレットPCの中に教材がインストールされてあるので、家に持ち帰ればそのまま英語の問題集として使える。また生徒同士が離れていても、タブレットPCを使って資料を共有することで、一緒に考えながら宿題をするグループスタディーが活発になり、効果もあるという。

 ピョヒョン語学院で授業を担当する先生は、タブレットPC利用のメリットをこのように説明する。「以前は先生が一方的に説明をして生徒は聞いているだけだった。積極的に発表したがる子はいいが、消極的な子だと、本当に理解しているのかどうかすぐ把握するのは難しかった。タブレットPCを使ってクイズを出せば、ちゃんと理解している子とそうでない子がその場で分かるので教えやすい」、「タブレットPCを使うようになってから、先生がクイズを出すと誰が最も速く正解を送信するか、それが先生のディスプレイに表示されるので、生徒の間で競争するようになった。他の子たちの前で恥をかかないようにと、塾に行く前に予習復習をするようになり、英語力が上達する」。韓国の子どもたちは塾に行って勉強を教えてもらうというより、塾に行くためにも勉強をするとは。

生徒用のタブレットPC。与えられた問題について答えを書き込むと、先生のディスプレイに表示される。誰が先に正解を書き込むか競争が生まれ、さらに勉強するようになり成績が上がるという
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先生用のディスプレイ。生徒のタブレットPCの画面を表示させたり、タブレットPCの画面をフリーズさせて作業を止め、前を見るように仕向けたり、クイズ問題を送信したりといろいろな機能がある
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