昔よく見ていたライブカメラが、今は…

 ライブカメラが大好きで、けっこう前からよく見ている。ペットや動物のリアルタイムの動きや、風光明媚な観光地の風景とか。

 でも一番好きなのは、なんてことはない街中の風景。それも行ったこともない見知らぬ街の、ありふれた風景。そこに行き来する車や人々の姿に、ちょっとした癒しを感じたり。

 お気に入りのライブカメラがあった。ひとつは駅のホームにあるライブカメラ。ここでホームに着く列車と乗り降りする人々を眺めること。もうひとつ、ちらほら見ていたのが、どこにでもありそうな郊外の風景。ここで行き交う車や人々をぼぉっと眺める。その2つはノートパソコンを傍らに置いて、全画面でずっと表示させていたこともあった。人々の生活や人生に思いを馳せつつ、自分もがんばろう、みたいな。

 そんなふうにライブカメラを盛んに見ていた数年前。このコラムを書き始めた頃の、2007~8年あたりぐらいか。まだTwitterなど今は盛んなSNSもない頃だから、そんな映像と、友人とのメッセンジャーとかが楽しみだった。

 先日、ダンナが「ねえ、昔ライブカメラってよく見てたよね」と、話しかけてきた。「その中でさぁ、富岡って街のライブカメラあったじゃん」。筆者「ああ、かなり田舎っぽい、ケーズデンキか何かが見えてた…」。ダンナ「そうそう、途中でガススタができて、電器店が見えなくなっちゃって、みたいな」。筆者「うんうん、あれけっこう気に入ってて、駅と交互に見てたん…」。

 で、ダンナ「あのライブカメラの富岡って、今は誰もいないって知ってた? 福島第一と第二の中間あたりにあって、みんな原発事故で避難しなくちゃならなくなって、もう誰もいなくて、ゴーストタウンになっちゃってるらしいのよ」。筆者「えええ、富岡って群馬…じゃなかったの?」。

 ダンナも筆者と同様、ライブカメラの場所は群馬県の富岡市だとずっと思い込んでいたらしいが、最近になって、それが福島で、しかも避難地域の中にあるのが分かったのだという。まあ、例の「駅ライブカメラ」は、今考えてみると会津若松だったのだから、それとセットで見ていた、同じリンクからジャンプするライブカメラ、ということは、福島県内のはずなのに、ふたりとも大きなカンチガイをしていたのである。

 それにしても、よく見ていたライブカメラの場所が、今そんなことになっていようとは。その富岡ライブカメラは「NTT東日本 福島支店」の「ふくしまの窓から」の、カメラのアイコンのクリックで見ることができる。

図1 「NTT東日本 福島支店」のトップページ。中央あたりにある「ふくしまの窓から」から、筆者のよく見ていた富岡や会津若松駅のライブカメラが現在も見られる
[画像のクリックで拡大表示]

 現在の富岡ライブカメラの映像を見ると、車はしばしば通るが、人の姿は見当たらない。交差点にある信号も、黄色の点滅のままだ。

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