2011年5月23日。米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)は、滞在わずか1日というあわただしい来日スケジュールをこなしていた。
 バルマーCEOが来日したのは、日曜日だった22日夜。翌日は早朝から日課のジョギングをこなした後、午前10時から東京・六本木のアカデミーヒルズで開催された「日経フォーラム」で講演。その後は、初めて訪れる日本マイクロソフトの品川新本社で顧客企業との会議。午後1時からは、開発者を対象にした「Microsoft Developer Forum 2011」で講演。午後2時から再び顧客企業との会議、面会を数件こなした後、社員向けイベントに出席。午後6時には中国に向けて離陸するという日程だ。日本への滞在時間は24時間にも満たないというハードスケジュールだった。

 いつもの赤いネクタイではなかったのが気になったが、よくよく見ると、それは日本法人が制作した「クラウドネクタイ」を締めていたため。むしろ、クラウドへの並々ならぬ意欲が感じられた。

 今回の来日は、バルマーCEOにとって2009年11月以来という、実に1年半ぶりのもの。「マイクロソフトに入社して30年になるが、こんなに長い期間、来日しなかったのは初めてのこと」と本人自らも語る。
 だが、日本に残していった言葉は相変わらず強烈だった。

 約500人の開発者を対象にした特別イベント「Microsoft Developer Forum 2011」では、「デベロッパー! デベロッパー! デベロッパー!」という3回繰り返す、バルマー氏おなじみのパフォーマンスが見られたほか、日本では公式に語られることがなかったWindows 7の次期バージョンについても言及。「Windows 7はこれまでに3億5000万本を出荷した。その後継である次期Windowsとして、来年には新たな製品が登場することになる。PCだけでなく、スレート対応など新たなフォームファクターでの展開ができる」とした。

Microsoft Developer Forum 2011で講演するスティーブ・バルマーCEO。
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バルマーCEOが締めていた日本法人制作のクラウトネクタイと同じもの。
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 実はこの中で、バルマーCEOは「Windows 8」という言葉を使っていた。バルマーCEO自身が、公式の場で「Windows 8」という言葉を使ったのは初めてのこと。同社経営トップの口から飛び出しのも初めてのことだった。まさに驚きの発言となった。

 だが、後日になって「Windows 8」という発言には訂正がかかるという事態になった。まだ正式には決定していない製品名だけに、経営トップの発言とはいえ、認めるわけにはいかないというのがその理由だ。

 講演の中では、Windows Phone 7についても説明。翌日の5月24日に正式発表が予定されていることから、詳細については語らなかったが、「日本ではまだ投入されていないWindows Phone 7は、世界での経験をもとに日本市場に投入することになる。500以上の機能強化を図ったメジャーバージョンアップを今年後半に行う」などとした。
 
 スレートPCについても触れ、「ARMの搭載により、これまでのWindows 7搭載のスレートPCよりも、さらにバッテリー寿命を延ばすことができる。また、iPadはセキュリティや管理機能に工夫が必要であるが、マイクロソフトが提供するスレート端末は、これを解決したものになる」と語った。

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