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 ソニーのVAIO type Zのオプションに「スティックACアダプター VGP-AC19V50」があります。決して小さなACアダプターではないのですが、細長く携帯に便利なように作られています。そして、このACアダプターには充電用のUSB端子が2つ付いています。これを使えば、旅行先などで携帯電話などの充電が可能となるため、荷物を減らせます。あまりに便利そうなので、このスティックACアダプターが発売されるとすぐに購入しました。以前からこのコラムでも紹介しようかと考えたのですが、VAIO type Zを持っていない人にはまったく意味のない商品なので、オススメするというわけにもいきませんでした。

 ではなぜ、このACアダプターの話にしたかというと、「節電」について調べていて、ACアダプターの効率には意外に大きな違いがあることが分かったからです。

 「効率」というのは、入力電力と出力電力の比です。つまり、コンセントから入った電力に対して、どれだけ多くの電力を出せるかです。また、入力電力と出力電力の差を「損失」といいます。通常、電源装置には、さまざまな回路部品があり、それらを動かすための電力も必要なので、効率は100%になることはありません。

 前述のVAIO type Zの場合、本体と一緒に購入した標準ACアダプターは、110Wの入力に対して91.65Wの出力があり、その効率は83%です。ところがスティックACアダプターの効率は、61%しかありません。それで気になって、身の回りにあるACアダプターの効率を調べて見ることにしました。

身の回りにあるACアダプターの効率
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 調べてみると効率は意外と違っていました。低いものでは18%とかなり悪く、入力した電力の8割以上が無駄に捨てられることになります。前述のVAIO type Zの標準のACアダプターの効率は、筆者の手元にあるACアダプターの中では優秀な値で、それより劣るスティックACアダプターの効率も、それほど悪くないようです。

 これを出力電力と効率でグラフにすると全体的な傾向が見えてきます。つまり、出力電力の小さなものほど効率が低いという傾向です。特に出力電圧が5Vになっているスマートフォンや携帯電話用のACアダプターは、出力が10W以下で、効率は30%以下という結果です。

 こうした機器の常として、小さなものにすれば、効率などが犠牲になります。スマートフォンなどの小型機器では、やはりACアダプターも小型である方がいいと考えるユーザーは多く、そのために効率が犠牲になっていたのです。

 ただし、出力電力が小さいので、失われるエネルギーである「損失」も大きくありません。出力が10W程度のACアダプターでは、15~16Wが損失になります。

表のデータを横軸に出力電力、縦軸に効率でプロットしてみた。出力電力が小さいほど効率が低くなっている、出力電力が大きいと効率が高いという傾向が見える
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