iPad用の手書きメモアプリが各種出そろい、うれしい悲鳴を上げている。会議の席上やセミナー聴講、あるいは取材のためのインタビューなど、しっかりとメモを取らなければならない場面がたくさんある。そんな時、iPadにささっと「書きつける」ことができたらとても便利。かさばらないし、キーワード検索して、必要なものをサッと取り出せる。しかも、パソコンとは大違いの軽さとバッテリーの持ち! 本当に手放せない存在だが、さまざまなアプリには一長一短があり、なかなか一本に絞り込むことは難しい。その激戦区に表計算ソフトの生みの親Dan Bricklin氏が開発した「Note Taker」がバージョンアップして、見逃せない存在として浮上してきた。

あのVisiCalcの開発者がメモアプリにチャレンジ

 「紙に手書きのノートがいいんじゃないの?」という声が聞こえてきそうだが、iPadなどで直接デジタル文書にしておけば後々、参照可能、ということが私にとってはポイントが高い。記者生活をもう、40年近くやっていると、書棚はメモ帳の山。半年以上前の取材ノートは、置いてあるだけの存在になり下がっている。

 そんなとき、画面に直接文字が書けるメモアプリは便利だ。紙に殴り書きするがごとく、サッと書きつけられるかと思うと、後々、原稿や資料作りのために再利用したい情報はキーボードからテキスト情報として打ち込んでおけば、すぐに原稿に取り入れることができる。

 画像に直接コメントが付けられる仕掛けも必須だ。発表資料、あるいはその場で撮った写真や図版に、メモが追加書き込めると資料性が高まる。後述するが、読み込んだPDFにメモが自由に書き込めれば文書の校正作業にも使えて、それはそれは重宝する。

 そんな手書き+テキストノートアプリの中でも特にお薦めなのが「Note Taker HD」だ。このアプリ、約30年前に伸縮自在の電子表計算ソフトを創出したVisiCalcの開発者、Dan Bricklin氏が開発したアプリケーションだ。現在、表計算ソフトと言えばExcelが頭に浮かぶが、表の一部分のセルや行を追加削除したり、別の場所にコピーしても、自動的に計算式が変化するという「電子スプレッドシート」を発明した人物だ。

 その彼が、iPad上で電子スレートノートブックを作った。アプリの登場そのものはiPhone時代からあったが、iPad向けに改良が続けられ、今月バージョン5になった。この版から手書きばかりではなく、テキストあるいは多角形や円の図形を描く機能が入り、いよいよ本格的に使えるノートアプリとして理想にかなり近い形になった(図1)。

図1 写真やiPadのスクリーンショットを取り込み、テキスト入力、手書き文字でメモを書く。スムーズに作業ができて、使いこなせば相当便利に使える。
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