「韓国デジタル教科書事情(3)」から続く)

 韓国がデジタル教科書実証実験を始めたのは2007年。それまでに15年近く、デジタル教科書のための教育情報化システムを整え、教師と学生のICT利活用能力を高め、教師の研修を義務化して定期的に行ってきたことを前編で紹介した。今回は、「デジタル教科書」と両輪で子ども達の学習を支える「サイバー家庭学習」のシステムを紹介する。

 韓国政府は所得や地域の格差なく公平に、誰でも質の高い教育を受けられるようにと「サイバー家庭学習」を全国16の自治体と一緒に開発し、小中高校生向けに提供してきた。「デジタル教科書」が学校でタッチパネル端末と電子黒板を利用するマルチメディア教材だとすると、「サイバー家庭学習」は家のパソコンから子どもが一人で使う教材と言える。

サイバー家庭学習は自治体ごとにサイトが分かれる。画面はソウル市のサイバー家庭学習サイト
[画像のクリックで拡大表示]

 サイバー家庭学習は小学4年生から高校1年生までを対象に、インターネット経由で教科書の内容を復習したり、問題を解いたり、動画を見たりして、子ども達が基礎学力を高められるよう設計されている。国語、社会、数学、科学、英語の5科目を中心に「基本(基礎)」、「理解(普通)」、「深化(優秀)」という3段階のレベルに分けてコンテンツを提供。子ども一人ひとりの利用状況を分析して、どんな問題をよく間違えて、どういうところを補うべきなのかといった学習診断をするのはもちろん、学校の教師がサイバー担任として登場し、質問に答えたり、ビデオチャットで解説したりしてくれる。学校の教師はサイバー上でケアする学生の数や優秀クラス選定などの評価項目に沿って、毎月1~2万円ほどの手当てをもらう。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら