多くの人が持つマイクロソフトのイメージは、依然としてコンシューマー系の企業というものだろう。

 確かに、Windows 7やOfficeといった企業で利用される製品や、AzureやBPOSなどの企業向けクラウドサービスもある。

 だが、Windows 7についても、企業導入がこれからが本格化するという現状を見ると、まだ多くの人はコンシューマーPCでの利用だと言えるし、AzureやBPOSの知名度はまだまだ低い。

 一方、ゲーム専用機のXbox 360はもちろんのこと、ネットワークサービスのWindows Live、MSNといったサービスの存在も、コンシューマーの印象を強くする理由のひとつとなっている。

 マイクロソフトの樋口泰行社長も、「マイクロソフトはコンシューマーからスタートした会社。その会社がビジネス領域で信頼を得るには長い年月がかかる。日本においても、ビジネス分野における信頼感、存在感をもっと高めていく必要がある」と語る。

 実は、マイクロソフトの売上高のうち、すでに約8割が法人向けビジネスなのだ。

 コンシューマーの印象が強いマイクロソフトにとって、最も距離が離れていると見られるエンタープライズビジネス領域に対しても、マイクロソフトは既に積極的に踏み出している。

 いや、むしろエンタープライズへの注力ぶりは、ある意味でコンシューマー分野への投資を上回るものになっているのだ。

 例えば、日本法人における社員構成を見ると、約2500人のうち、約4割に当たる約1000人の社員がエンタープライズ領域を担当している社員だ。構成は、1000人のうち半分となる約500人がエンジニア、営業およびSE(スペシャリスト)。残り半分がサポート部門という構成だ。

 また、マイクロソフトでは、クラウド専任チームを100人規模で構成したが、そのうち半分がエンタープライズ関連の社員。ここでもエンタープライズ分野に対して、積極的に投資していることが分かる。

 さらに、ビジネスパートナーとの連携も加速しており、富士通、日立製作所、NECといったメーカーとエンタープライズ分野で連携するための組織を設置し、緊密な関係を構築し始めている。こうしたストラテジックアライアンスパートナーに関しては、パートナー企業の社名を冠した組織がマイクロソフト社内に配置され、各社の業種別直販営業組織と連携する専任チームを形成。その点でもマイクロソフトが本気になってエンタープライズ分野におけるパートナー企業を進めていることが分かる。

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