日本ではiBooks向け電子書籍の配信をやろうとする出版社がないため、いまだiBook Storeは始まらないでいる。相変わらず、「紙はなくなるのか」といった意味のない議論ばかりがメディアをにぎわし、何をいまさら、と歯ぎしりしていたら、iPhone向けのiBooksアプリが登場した。このiBooks,PDFファイルを読める機能が追加された新版アプリだ。数日間はiPadにもできない芸当ができるとあって、先進ユーザーの間ではひとしきりもてはやされたが、程なくiPad用のiBooksもバージョンアップされ、機能に差はなくなった。

iBooksでPDFが読めるようになった

 iOSはそもそも、PDFが読める。OSの奥深いところにPDFをページの形に整え、表示させる機能が組み込まれている。したがって、メールに添付したPDFは何の工夫もせずともすんなりと読める。

 開いたPDFは、文字が小さければ2本指でぐいっと広げて(ピンチアウト)やれば大きく拡大できるので、視力に自信がない人でも読み易い。ページめくりは指でスワイプしてやれば、するすると続きのページが出てくる。しかし、文書を読むための仕掛けは最小限のものしか組み込まれておらず、読み始めると面倒なことにぶち当たる(図1)。

図1 メール添付のPDFをそのまま開いて閲覧している。ページめくりは単に上下にスワイプするだけ。
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 何百ページにもわたる文書では、ただひたすらスワイプしてページをめくるだけで、実にかったるい。100ページ飛ばす作業を電車の中でやったりすれば、隣の人に脇があたったりして、迷惑千万。せっかく目次ページや索引にホットリンクが張ってあっても、機能しない。これではせっかくの電子メディアの名がすたるというものだ。

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