私は昔「BYTE」誌の初期の時代にユーザーズチョイス賞を始めた。当時、BYTE誌の編集者は「エディターズチョイス」を授与し、それからさまざまなカテゴリーの「アチーブメント」賞と「エクセレンス」賞になった(別の雑誌が「エディターズチョイス」という言葉を受け継いだ。今はその雑誌で発明されたと思っていることだろう)。私はBYTE誌の各賞の選定に参加したが、いつもその選択を支持したわけではなかった。賞にふさわしくないものに与えられていると思ったのではなく、受賞する資格のある製品がとり残されていたからだ。さらにBYTE誌の賞は選ぶ時期が早すぎた。当時、BYTE誌の賞は1月号で発表された。そのためには受賞製品を遅くとも11月前半に選ばれなければならなかった。ほとんどは10月中に選ばれた。そうすると、その年のベストがCOMDEXの前に選ばれることになった。「ベストオブCOMDEX」は、COMDEXで編集者たちが徹夜のセッションをして選ばれた。それは私がこれまでに参加した最良の技術的な議論だった。しかしBYTE誌の年間ベストの賞はその時にはすでに選ばれてしまっていた。

 どうしようもなかった。印刷版の雑誌の進行では、各号を表紙の日付の数カ月前に印刷できる状態にしなければならなかった。BYTE誌はハードウエアやソフトウエアを初期の段階で見る機会がよくあった。だが、我々は必ずしも完成品を試していたわけではなかった。ふさわしくない製品が賞を受賞したわけではなく、初期製品が完成していなくて、適切に動作しなかったために、その受賞に値する製品が間に合わなかったのだ。

 そのため、混沌の館のユーザーズチョイス賞のコラムは、12月を1年の区切りとして、1月の初めに書かれていた。私が前の年に使ったすべての製品が候補になる。そのコラムは、通常1月7日までに提出された。そうすると、3月に発売される4月号のBYTE誌に賞のコラムが掲載された。もちろん、4月号は慣例としていくつかおふざけの記事が載ったのだが、これは私の賞が掲載される号だったので、自分のコラムにはそういうものは入れなかった。

 混沌の館ユーザーズチョイス賞の基本原則は、混沌の館で実際に使用されて、私が非常に便利だと思ったハードウエアとソフトウエアに賞を与えるというものだった。私は、本当はそうではないのに「ベスト」あるいは最もコスト効率の良い製品を選んだように見せかけることは絶対にしなかった。それらは間違いなく「十分に良く」、混沌の館で非常に役に立った製品だった。当時、ものすごくたくさんのソフトウエアと機器がここに来た。そして私は多くのシステムを使うことになった。ついに、私はそうするだけの明らかに適切な理由がない限り、システムやソフトウエアを交換しないという規則を作った。新しい製品が古い製品より優れていることが明白でなければならなかった。もちろん、これは非常に早い周期で開発が行われていた時代のことだ。1年に2回、春と秋に開催されるCOMDEXショーで、大幅な改良が発表されたので、私はいやおうなく最低でも年に1度、場合によってはもっとひんぱんにシステムを交換した。

 時代は変わった。毎年、ハードウエアとソフトウエアの両方が大幅に改良されるが、これらの改良の影響はそれほど大きくない。なぜなら、我々が持っているものの大部分が、やろうとすることにとって「十分良い」からだ。

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