パロアルトと言えば、スタンフォード大学のお膝元。シリコンバレーの中心地でもある。そのパロアルトにある有名高校、ガン・ハイスクールの生徒が今春から立て続けに4人も自殺して、父兄を震撼させている。しかも、4人の自殺はいずれも電車への飛び込みだ。

 最近の例は、10月19日の午後11時に起こった。ガン・ハイスクールに通う16歳の男子生徒が、サンホゼ方面へ走る電車に飛び込んだのだ。この場所は、ちょうどガン・ハイスクールがある場所からまっすぐに歩いてきて、線路に交わる地点で、それまでの3人の生徒が自殺した場所と同じだ。完全な車社会であるシリコンバレーでは、電車というと、サンフランシスコとサンホゼを結ぶこのキャルトレインしかないのだが、その線路が高校生の自殺名所になってしまったのである。

 4人の生徒には、ガン・ハイスクールへの進学が決まっていた中学生、大学への進学が決まっていた同校の生徒なども含まれるが、みな傍目には何の悩みも抱えていないように見えたという。一体何が彼らを自殺に追い込んだのか、学校関係者も首を傾げているようだ。

 ただ、実はこの4件以外にも自殺未遂事件は多々あるらしい。最近は、線路に飛び込もうとする生徒が、駆けつけた母親に線路脇で止められ、もみ合いの末に自殺を免れたというケースも目撃されている。未遂はこの他にも今年だけで6、7件あったという関係者の話もある。自殺の連鎖反応が起こっているのだ。

 ガン・ハイスクールは、カリフォルニア州の中でもトップクラスの高校で、SATという学力テストの成績では州内で1位をマークしている。生徒たちは、スタンフォード関係者、近隣のシリコンバレー企業に務める父兄を持ち、教育熱心な家庭環境で育っているはずだ。しかも、パロアルトは地価も高いので、経済的にも恵まれた家庭の子供たちだろう。パロアルトの子供はIQがそもそも高いという定説があるが、そんな背景もあって、これはかなり事実に近い。

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