ウィキペディア財団が、アメリカ国立衛生研究所(NIH)と協力して、ウィキペディア健康情報の充実を図ることにしたそうである。

 自分や身内が病気になってから、インターネットを駆使して情報を集めた人は多いだろう。人間ドックや医者の診察の限られた時間で十分な説明を聞くことはほぼ不可能だし、違った意見も聞いてみたい。そんな時にインターネットは非常に心強い味方である。特に、重病の場合は同じ病気を持つ患者の人がアップしているブログや患者同士の意見交換は、とても参考になる。

 今回の協力体制は、ウィキペディア・アカデミーという講習会をNIHがスポンサーとなって開き、そこへウィキペディアの健康情報の辞書づくりに投稿してきた投稿者やエディターらが集まり、ウィキペディアのなりたちと仕組み、さらに健康、科学、医学に対する一般の人々の知識をどう高めることができるのかを話し合うというものらしい。

 この講習会は7月16日終日をかけて開かれる。ボランティア投稿者や編集者からなるウィキペディアと、かっちりしたお役人の組織であるNIHがどのようなかたちで協力することになるのかは興味津々だ。講習会の記録ビデオはウィキペディアとNIH両方のサイトに掲載されるということになっているので、後でじっくり観てみたいと思う。

 もともとウィキペディアの科学関連情報は、信頼度が高いことで知られている。ニッチな分野の専門家や研究者らが、その分野を世に知ってもらおうと願って自ら投稿することが多かったからだ。このニュースを聞いてから探してみたら、ベルギーの大学の先生が、英語版のウィキペディアに載っている医学、健康情報の信憑性を調査したリサーチがある。このリサーチは、他の健康情報関連のウェブサイトに比較して、ウィキペディアの健康情報には高い信頼を置いても大丈夫という太鼓判を押している。

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