従業員のみなさん。「旅せぬ豆腐」だけに全国から買い求めに来るという

 静岡県浜松市の最北端。南アルプスに連なる緑豊かな赤石山脈を望む都田町は、浜松の奥座敷と呼ばれている。須部商店の創業は明治10年。以来、この地で130年間にわたり「豆腐」を作り続けてきた。

 須部商店には代々教え受け継がれてきた経営訓がある。「豆腐には旅をさせるな」というものだ。五代目である専務取締役の須部治さんがその真意を解説してくれる。

 「まずは、しっかりと地元で消費してもらうことが大事だという意味です。豆腐は日持ちがしない商品。事業を大きく展開しようとすれば、日持ちさせるための設備投資などをしなければなりません。でも、1丁100円程度の売り物に莫大な費用は掛けられない。ならば地元での消費を大切にして、身の丈に合った経営をしていくこと。これが我が店に受け継がれてきた教えです」。

 須部商店がつくる豆腐は「都田の豆腐」の愛称で呼ばれ、地元では知らない人はいないほどの人気を誇る。その噂を聞きつけて、わざわざ県外から購入に来る顧客もいるほどだ。

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