迷惑メールを規制する「特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)」などが改正され、2008年12月1日以降は、承諾を得ていないユーザーに対する宣伝・広告メールの送信は法律違反となります。いわゆる「オプトイン規制(承諾をしていない者に対する電子メール広告の提供の禁止)」です。

 実際2009年2月以降、オプトイン規制に違反したとして、出会い系サイトの運営業者や迷惑メール送信業者に対して、業務改善命令が出されています。

 しかしながら“敵もさるもの”。経済産業省の委託で迷惑メール対策事業を実施している日本産業協会では、オプトイン規制を回避しようとする手口を確認しているそうです。その一つが「こっそり同意」。ユーザーの知らないうちに“同意”させようとする手口です。

 例えばあるサイトでは、賞品付きのゲームに参加したければ、メールアドレスを登録するよう要求します。ユーザーにすれば、このアドレス登録はゲームに参加するためだけのものに思えます。

 しかし、そのページのずっと下の方には、「ゲームに挑戦すると下記のサイトに登録されます」といった内容がこっそりと記載されています(図)。メールアドレスを登録すると、これらのサイトからは、「ご登録ありがとうございます」と書かれた迷惑メールが、次々と送られるようになるわけです。

図 ページの下には「ゲームに挑戦すると下記のサイトに登録されます」
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 もちろん、「こっそり同意」に“同意”しても、同意したことにはなりません。これで広告・宣伝メールを送ったら、送信者はオプトイン規制違反となります。ただ、「同意したことになるかも」と思ってしまうユーザーは少なくないでしょう。

 もっとひどい手口になると、このような“工夫”をすることなく迷惑メールを送信します。従来と異なるのは、メールに「このメールは登録者のみに送信しています」といった文章を記載している点だけです。

 迷惑メールを送り続けているWebサイトの中には、「重要なお知らせ」として、「一部のお客様から、登録していないのにメールが送られてくるとの苦情をいただきますが、その大半が、番組名やURLの変更によるお客様の勘違いによるものです。昨今社会問題となっている迷惑メールの類(たぐい)とは一切関係ありません」などと記載しているところもあるそうです。

 結局、いくら法規制をしても、「やるやつはやる」ということでしょう。そういったやつらを相手にしても時間の無駄。抗議や苦情のメールを送ろうものなら、今まで以上に迷惑メールが送られてくることになります。相手にしないことが、最も効果的な対策と言えるでしょう。