ウィスコンシン州の農家に生まれ、ウィスコンシン大学での学生時代にはウェイトレスのアルバイトを続けながら、コンピューターサイエンス学部を卒業。ディジタル・イクップメント(コンパックと合併、現在のヒューレット・パッカード)社に就職した後、3M、サン・マイクロシステムズへと転職した。

 サンでは、セールスから始まってどんどん昇格し、1992年にオートデスクにヘッドハンドされた時には上級重役ポジションにあった。テクノロジー業界の王道を歩いて来た人である。

 ヤフーでは、バーツの就任に伴ってインターネット業界を熟知した人物をもうひとり経営陣に入れるだろうとも噂されている。インターネットや広告収入というモデル、それに消費者向けのビジネスなど、バーツにとって新領域の部分はそのナンバー2が担うことになるわけだ。

 彼女には面白い語録がいろいろある。いくつかを抄訳でご紹介しよう。

 「失敗がなくては、成功も分からない。大切なのは『3F』、つまりfail-fast forward。失敗しても、すばやく立ち直ること。前を向いたまま、失敗の原因を突き止め、また走り出せばいい」

 「ある程度自意識を低く持つのは大切なこと。そうすることによって、自分自身を客観的に判断することができる。自信の欠如が虚弱に結びつくのは、何をしてもダメだと思い始めた時」

 「すべてはサイクルで動いている。悪いときもまた過ぎる。だからそんな時にこそ、未来に備えて強みを蓄えるのがいい」

 「ワークとライフのバランスなんて、忘れた方がいい。家庭のある女性にとって、それは無理。必要なのは、いろいろなアジェンダ(課題やスケジュール)をうまくマネージすること」

 「必要なのはパッション。人生と仕事に対してパッションがあれば、他のことは自然についてくる。何が自分にとって本当に大切か。自分は何をするのが好きか。いい一日とは、どんな日なのか」

 「まずは自分のことを大切にしよう。特に女性にとっては、テロや戦争、経済悪化で世界は厳しくなった。そんな時に、自己中心的に聞こえるかもしれないが、自分がうまく回っていないと、他人に働きかけることはできない」

 さて、バーツの就任でヤフーの将来はどう占われるのか。ジェリー・ヤンとはインテルの役員会で顔見知り、ヤフー会長でCEO候補にも挙っていたスーザン・デッカーとはシスコの役員会で顔見知り(デッカーは辞任予定)。内部とも親和性が高く、業界での通りもいい。グーグルとマイクロソフトの代理戦争ではなく、「ヤフーの、ヤフーによる、ヤフーのための」売却、買収話がよりスムーズに進むだろうというのが大概の見方である。そうなると、マイクロソフトがまた近寄ってくるかもしれない。

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