ハイテクによる惨事

 (今回の金融恐慌について)こんな恐慌はあらゆるオフィスにコンピューターが置かれる前の時代には絶対に起こらなかったことに注目すべきだ(編集部注:この記事は10月に執筆されたものです)。コンピューターがなければそのような金融商品は誰も考え出せなかった。

 先週、私は何が次に起こるにしても、研究開発資金が急激に減少するのは間違いなく、この騒ぎの結果まず間違いなく景気後退が起こると結論を下した。読者は経費削減に真剣に取り組み、自分の所有資産の将来性と特性の両方を見直すべきだ。私はどちらの結論も変える理由がない。だがそれが、人々が自分の可能性を疑うような危機的状況を引き起こすようなことがあってはならない。

 研究資金が不足してもハードウェアの開発が停滞することはないだろう。それはもう実現しており、何があってもしばらくの間ムーアの法則は進むだろう。ハードウェアがソフトウェアより格段に進歩しているので、コンピューターに詳しい人はたくさんのことができる。マシンはどんどん速くなっていて、ややこしいコンピューター言語を学習する必要はない。良質で堅固な構造で、厳密な型と範囲チェック機能のある言語が広く普及していて、その多くは無料だ。そのような言語の主な特徴は、コンパイラーがエラーを検出することだ。これでデバッグが格段に簡単になる。

 ここで私が言いたいのは、あなたがコンピューターがすべきことを知っていれば、マシンにすべきことを教える方法を学習するのがより簡単になるということだ。効率的なプログラムを書き、それらをデバッグするために専門家が必要だった昔の初期の時代よりも格段に簡単にできる。今日のコンピューターは非常に多くのメモリーと巨大な記憶装置を持っていて、非常に高速なので、効率はあまり重要ではない。

 もう1つのポイントはこれだ。歴史的に見て、1929年の恐慌の後に株の買い持ち(買って保有しておくこと)をした人々はとてもうまくいった。この場合、保有というのは何年も持つということだ。彼らは生計に必要ない投資用の資金を持っていて、投資した株を十年以上持ち続ける余裕があった。さらに、分析を行うには少し知恵を働かせなければならない。ある人がファンダメンタルズを研究し、自動車に将来性があると判断して、全財産をHupmobile(訳注:昔米国にあった自動車メーカー。1940年になくなってしまった)に投資してしまった。

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