699米ドルと、これまでの超低価格ノートパソコンの枠を外れた「Eee PC S101」(製品詳細レポートはこちらから)。台湾ASUSTeK Computerが、「既存のNetbook(超低価格ノートパソコン)と一般的なノートパソコンの間を埋める製品」(ASUSのCEOジェリー・シェン氏)と位置付けるこの製品を発売した背景には、ASUSのEeeシリーズ製品戦略が深く関係している。

 そこで、先ごろASUS台湾本社で行ったジョナサン・ツァン(Jonathan Tsang)・ASUS副会長のインタビューを通して、Eeeシリーズの製品戦略を探る。

Eee PCは低価格パソコンではない

 シェンCEO氏は、10月7日に開催したEee PC S101の発表会において「将来的には、199ドルから1000ドル未満のレンジでEeeシリーズを拡大する」と、今後、積極的にEeeシリーズの裾野を広げていく考えを示した。

 ジョナサン・ツァン副会長は、「Eee PCは低価格パソコンではない」と断言している。Eee PCの価格は、フル機能のノートパソコンから「利用スタイルに合わせて機能を選択、コストを最適化した“結果”」であって、価格の安さを最優先させたのではないと、ツァン副会長は説明する。

ASUSTeK Computer副会長のジョナサン・ツァン(Johnathan Tsang)氏

 Eee PCの3つの「E」は、Eee PCの開発コンセプトともなった
・イージー(Easy:やさしい、簡単な)
・エクセレント(Excellent:優れた、素晴らしい)
・エキサイティング(Exciting:刺激的な、わくわくする)
の3つの単語の頭文字から採っている。

 シェンCEOとツェン副会長は、「Eee PC S101は、第4の“E”を開発コンセプトにした」と口を揃える。その第4の「E」とは、「イナフ(Enough:十分な、~するに足る)」だ。 

Eee PCの開発コンセプトとなった第4の「E」、Enough。機能や小ささ、軽さ、シンプルさが十分で、満足できるものというのが、Eee PC開発のスタートポイントとなった。最新モデルのEee PC S101は、“足る(Enough)こと”を追求した

 ツァン副会長は、これまでのノートパソコンは、機能が複雑すぎたり、重すぎたり、大きすぎるといったユーザーの不満があったとし、「Eee PCでは、機能や小ささ、軽さ、シンプルさにおいて“こと足る”こと」を最大の課題として開発を進めてきたのだと言う。その結果、「Eee PC S101では、ユーザーが十二分に満足してもらえる製品になった」と胸を張る。

 さらにEee PCと一般のノートパソコンの関係を、自転車と自動車に例えて説明。「自転車は狭い道も走れれば、免許のない人でも運転できる。一方自動車は便利だが、運転する技量を学ばなければ乗りこなせない」。つまり、機能的に制約はあるが、シンプルかつ簡単な操作性を実現したEee PCは、誰もが使いこなせるメリットがあるというわけだ。パソコンを使ったことがなかった5歳の子供が、「いまやEee PCを手放さなくなったほど」と、知人の子供の例を挙げ、Eee PCの使いやすさを強調する。

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