頭から湯気の出そうな暑い暑い7月のある日のことだった。
 白金の日経BP社にて連載コラム「デジタル浮世床」の打合せをしていたところ、担当編集者のサトー氏が「iPhone買いませんか?」と言う。
 1990年にMacintosh LCを購入して以来、今日までMac一筋に歩んできた私としては当然欲しい。
 欲しいことは欲しいんだけれど、メールアドレスを変えなきゃいけないっていうし、月額使用料が意外と高そうだし。

 「もしiPhoneを買うのなら、ロードテストをお願いしようかと思うんですが」とサトー氏。

 ロ、ロ、ロードテストー?!

 なにやらやけにテクニカルなにおいのするフレーズではないか。無理。無理です。みやしたは技術的な話は書けません。
 日経BP社には、1996年の「日経netn@vi」創刊以来、「日経クリック」「日経パソコン」等の雑誌や、メールニュース、このPC Onlineと、長年コラムを書かせてもらっているが、いずれもテクニカルな情報ほぼゼロ。ご飯の箸休めというか、お弁当の仕切りのバランというか、とにかくパソコン雑誌の本筋とは関係のないノンキなお話でご機嫌を伺い続けてきたわけで、なぜならそれは私のパソコンに関する知識が圧倒的に乏しいからに他ならず……。

 「だって、みやしたさん、マックユーザーじゃないですか。iPhoneのロードテストならイケますよ」と、さらにサトー氏。
 いや、だから、私がなぜMacintoshを選んだかというと、コンセントを差して電源を入れればすぐに使えるという至極ラクチンなマシンだったからであって、やっぱ無理。無理です無理です。そればっかりはお許しくださいサトーさん。

 「いつものみやしたさんのコラムの感じでいいんですよ。わからなければわからないでいいんです。そのまま書いてください。それにわからないことがあれば詳しいライターさんに教わるという手もあるし、編集部でもフォローしますから」

 ホントに? ホントに今まで通りでいいの?
 えー、それだったら、お引き受けしちゃおっかなー。フフフン。iPhone、買っちゃおうかなー。フフフフフン。

 というわけで、そのまま鼻歌まじりにブラリと都内のソフトバンクショップへ出かけ、ついにiPhoneに機種変更してしまったのだった。

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