Webページにアクセスしただけ、あるいはWebページ中の画像やリンクなどをクリックしただけで、有料サービスの会員に登録されたとして料金を請求する「ワンクリック詐欺」の被害が後を絶ちません。

 例えば、2007年11月に千葉県で逮捕されたワンクリック詐欺犯グループによる被害者はおよそ420人で、被害総額はおよそ3億7200万円に上るといいます。また、セキュリティに関する届け出や相談を受け付けている情報処理推進機構(IPA)によると、ワンクリック詐欺に関する相談件数が増えていて、2008年7月には1カ月で過去最多の457件に達したそうです。

 ちなみに、ワンクリック詐欺は「ワンクリック架空請求」や「ワンクリック料金請求」、「クリック詐欺」などと呼ばれることもあります。最近では、文字通り1回クリックしただけで料金請求の画面を表示するケースはまれで、確認画面のようなダイアログやボタンなどを2回以上クリックさせるケースがほとんどです。このため、ワンクリック詐欺ではなく「ツークリック詐欺」などと呼ばれることもありますが、本質的には同じなので、本稿では特に区別しません。

 ワンクリック詐欺の手口を知っているユーザーなら、「被害者数はおよそ420人で、被害総額はおよそ3億7200万円」といった話を聞くと、「どうしてお金を払ってしまうのだろう。無視すればよいのに」と思われるかもしれません。しかし、手口を知らないユーザーにとっては脅威のようです。

 今回、日経パソコン本誌で「ネット詐欺」の特集記事を執筆するために、いくつかの関係機関・組織に話を聞いたところ、ワンクリック詐欺に関する相談を寄せるユーザーの多くは思いつめていて、とても怖がっているとのことでした。相談に対応した担当者が「払わなくても大丈夫ですよ」とアドバイスしても、「本当ですか?本当に大丈夫ですか」などと、半信半疑の人は少なくないといいます。

 そう思わせるのは、ワンクリック詐欺の手口が“巧み”であり、卑劣なためです。最近のワンクリック詐欺の流れは、以下のようになります。

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