マイクロソフトvs.ヤフーの買収話の事後談がなかなか終わらない。

 つい最近、シリコンバレーを車で運転していると、ラジオからヤフーの人材募集の広告が聞こえてきて驚いた。それも「シリコンバレーのエキサイティングな会社で働こう!」といった調子で、無関係な私まで、「そう言われてもねえ……」という気分にさせられたものだ。マイクロソフトの買収攻勢をかわしたものの、その後のヤフーは一層元気がなく、ここで人材募集をするとはかなり必死なのかと思わせたのだ。

 案の定、ヤフーからはかなりのキー人材が流出しているらしい。かつてヤフーの中核インサイダーだった私の知人によると、マイクロソフトとの買収話で社内は落ち着かず、ことに管理職レベルは仕事がまったく手につかない状態だったという。「買収攻勢が社内にかなりのダメージを与えたことは確か」と彼は言っていた。

 最近報じられられているだけで、ヤフーを辞めたのは、ネットワーク部門の執行副社長、その部下で検索グループ担当の副社長とコミュニケーションおよびコミュニティー担当上級副社長、検索と広告技術担当執行副社長、リサーチ部門担当の執行副社長などである。ヤフーを辞めた後は、ベンチャーキャピタル会社や新しいスタートアップに再就職が決まっている人もいるらしい。

 中でも、コミュニケーションおよびコミュニティー担当上級副社長のブラッド・ガーリングハウス氏は、昨年社内で「ピーナツバター・メモ」を回覧して話題になった人物だ。彼はこのメモで、ヤフーはいろいろな事業に手を広げてばかりいるが、トーストにピーナツバターを延ばすような、そんな薄べったくだけのアプローチでいいのか、という疑問を投げかけていたのだ。彼が離職するのは、疑問に対する答が出なかったということだろう。

 いずれにしても、これでネットワーク部門は管理トップと中間管理職の半分が不在という状態になるらしく、ヤフー社員は会社にいてもさぞかし肌寒い気分だろうと想像がつく。

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は登録月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら