CPUは、性能や機能が異なる多数のモデルが存在する。第3世代のCore iシリーズだけでも約30種類のモデルが登場した。

 CPUの動作周波数だけで判断すると、パソコンの購入後に想定していた性能が得られないことがある。そこで知っておきたいのがCPUの命名ルールだ。ルールが分かれば機能や用途の違いを判別できるようになり、店頭でパソコンを選んだり、パソコンのカタログを読み解いたりするときに役立つ。

命名のルールを読み解く

 第3世代Core iシリーズの名称は、「ブランド名」「プロセッサー・ナンバー」「サフィックス」の3つで構成されている(図1)。

●第3世代Core iシリーズの命名ルール
図1 インテル製CPUの名称は、対象ユーザーごとに大まかに分類した「ブランド名」と、そのブランド内での位置付けを示す「プロセッサー・ナンバー」、詳細情報を示す「サフィックス」から成る
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 ブランド名は、初代および第2世代Core iシリーズと同じく「Core i7」「Core i5」「Core i3」の3種類に分かれる。数字が大きいCore i7 が、性能・機能ともに最上位。なお、本稿執筆時点ではCore i7と同i5のみ発表されている。未発表のCore i3は遅れて登場する見込みだ。

 同じブランド名でもノート向けとデスクトップ向けで搭載機能に差があるので注意したい。例えば、ノート向けは、実行可能なスレッド数が実コア数の倍になる「ハイパースレッディング」機能を全CPUが搭載している。一方、デスクトップ向けのCore i5は同機能が非搭載となる。例外は「Core i5-3470T」で、唯一ハイパースレッディングに対応している2コアのCPUだ。

 プロセッサー・ナンバーは4桁の数字で構成されており、この数字でどの世代のCPUか判断できる。第3世代のCore iには数字の先頭に「3」が付く。第2世代Core iは先頭の数字が「2」で、初代Core iのプロセッサー・ナンバーは3桁となる。

 第3世代Core iは、原則、下3桁の数字が大きいほど処理性能が高いが、例外もある。例えばノート向けの「Core i7-3612QM」は、「同3610QM」より数字は大きいが動作周波数は低い(図2)。これは、同3612QMが35Wという低いTDP(実使用上の最大消費電力を示す仕様)のCPUであるためだ。低消費電力であることも“性能”の一つであるため、こうした逆転現象が起こる。

 なお、ノート向けのプロセッサー・ナンバーの末尾は搭載機能の細かい違いにより「0」「2」「5」「7」が存在する。デスクトップ向けはほとんどが「0」で、機能差は以下で説明するサフィックスで表す。

 サフィックスとは、CPU名の末尾に付くアルファベットのこと。ノート向けには全て何らかのサフィックスが付与される。「XM」の「X」は「eXtreme(エクストリーム)」すなわち最上位モデルを、「QM」の「Q」は「Quad(クアッド)」すなわち4コア搭載モデルを意味する。「M」(Mobile)は、TDPが35Wの一般的なノート向けモデルで、「U」(Ultra)はTDPが17Wの低消費電力モデルとなる。

 デスクトップ向けCPUのサフィックスは、「K」「S」「T」の3種類(図3)。Kは、演算コアの動作周波数の倍率設定を変更できるCPUで、パソコンを自作するユーザーに人気がある。「S」はTDPが65Wであることを、「T」はTDPが45Wまたは35Wであることを意味する。

●主なノートパソコン向けCore iシリーズの仕様(クリックで拡大表示)
図2 ノート向けの第3世代Core iは、いずれもハイパースレッディング技術を搭載しており、実コア数の2倍のスレッドを同時に処理できる
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●主なデスクトップパソコン向けCore iシリーズの仕様(クリックで拡大表示)
図3 デスクトップ向けのCore i5は、同3470Tを除きハイパースレッディング技術に非対応。また基本的に4コアを搭載しているが、同3470Tのみ2コアである点にも注意したい。また、Core i5-3475Sの内蔵グラフィックスは、そのほかのCore i5と異なる
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